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かぎろひNOW

悠久の奈良大和路を一歩ずつ  風景、もの、人…との出会いを楽しみながら

明日香風 

先日、レンタサイクルで奥明日香を訪ねたときの話。



男綱(おづな)のかかる稲淵(いなぶち)の入口あたりから栢森(かやのもり)までは、飛鳥川沿いにゆるやかなスロープが続く(上の写真は飛鳥川)。

ワタクシの弱い脚力でも、ペダルを踏んで栢森集落までたどり着ける、その程度の勾配だ。
それでも、汗をかきかき、息があがった。

しか~し、帰り道の爽快さといったら!

ペダルを踏む必要がない。
そこで、実験を試みた。

こがずにどこまで行けるか。
もしかしたら、栢森から石舞台までノーペダルってことも?


結果は。

稲淵集落の中ほど、ちょうど「南淵先生墓」の石碑が建っているあたりで、ピタリと止まってしまった^^;
どうやらこのあたりは勾配ゼロの平地のよう。

数十メートルペダルを踏んだら、また下り坂になったけれど、実験はこれにて終了。


栢森から緩い坂道を下るサイクリングは今思い返しても至福のひとときだったなあ。
谷から吹いてくるのであろう風はハッとするほどひんやりと冷たい。
まさに天然のクーラー。

飛鳥駅前で自転車を返却してから、「飛鳥びとの館」に立ち寄り、和田萃先生の『飛鳥ー歴史と風土を歩くー』(岩波新書)を購入した。

帰りの電車の中で読んでいると、こんな一節を発見。
そうか、あれが「明日香風」だったのかと膝を叩いた。

真夏の午前十時頃、飛鳥川沿いの道を遡り、稲淵から栢森へ歩いたことがある。飛鳥川上坐宇須多伎比売命神社からしばらくゆくと、川下から爽やかな風が吹いてきて、まことに心地よかった。谷風である。これが明日香風だろう。


ワタクシがひんやりとした風を感じたのも、まさにあのあたり!

さらに引用。

 陽が昇り、山の斜面や空気が熱せられてくると、上昇気流を生じ、そのため川下から風が吹き上がってくる。これが谷風。逆に夜になると、山の斜面の温度が下がり、大気は下降して川下へ流れる。山風である。山峡を流れる川筋では、昼夜の寒暖の差により、谷風・山風が吹く。
 飛鳥川の上流と飛鳥の盆地部の標高をみると、上流の栢森集落の栢森橋で239.8メートル、途中の祝戸橋(玉藻橋)で132.5メートル、雷丘の西側では94.0メートル。意外と高低差がある。100メートルで0.6度の温度差があるというから、飛鳥川の流域では、川筋に沿って吹く明日香風が強く意識されたのだろう。棚田の広がる「アサカゼ(朝風)」の地名も、朝日が昇ってしばらくすると、飛鳥の盆地部から吹き上げてくる明日香風に由来する。明日香風は「アスカ」の地名とも深く結びついているように思う。


また、あの「明日香風」に吹かれたくてしかたがない。

飛鳥川上流の風景。
勧請縄、女綱(栢森)と男綱(稲淵)


飛び石


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Posted on 2010/06/15 Tue. 20:51 [edit]

category: 明日香村

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コメント

 

円亀山人さま
こんばんは~。
あちこちコメントありがとうございます。!
お名前拝見して、たいへんうれしいです。
最北端に吹く強風とはどれほどのものか、想像にあまりあります。
大和盆地の穏やかさは、日本初の都として選ればれただけのことがあるのでしょうね。
『明日香風』は当初はとても立派な装丁でページ数も多いものでしたね。それから、小型化されて、今はまた大きくなりましたが、ページ数は少ないですね。時々読んでいます。
和田萃先生もよく執筆されていますよ。

URL | かぎろひ #79D/WHSg | 2010/06/18 20:10 | edit

 

ノシャップ岬と稚内公園で身体ごと吹き飛ばされるほどの
強風を体験した身にとって、このブログで話されている
「明日香風」の優雅さに今更のように暖かさを実感してい
ます。ネーミングも風もおだやかそのものですね。
同名雑誌は昔は大型でしたが、その後小型化され、今は
どうなっているのやら。まだ出ていますよと「かぎろひ様」
から情報をいただいてからも数年たっています。
朝霧は伊予大洲の肱川のものがすごいスケールですね。
ワダアツムさんの言われるアサカゼの超大型に濃霧が
乗って一気に肱川を伝って海へなだれ込む。迫力満点。
(東京で娘のPCにて書いていますので、和田さんの名前が
漢字変換できません。確かアツムさんでしたよね)

URL | 円亀山人 #79D/WHSg | 2010/06/18 18:29 | edit

 

*ならら*さん
こんにちは。
6時ですが、まだ明るいですね。
暑いけれど、日の長くなるこれからの時期がハイキングやサイクリングにいいのかもしれませんね。
明日香風はその響きもその風もほんとに魅力的です^^
楽しいご旅行を!

URL | かぎろひ #79D/WHSg | 2010/06/16 17:58 | edit

 

おはようございます
サイクルツアー
いいですね。
「明日香風」
雑誌がありましたね?!
しかし、涼やかないい響きです。
「あすかかぜ」・・・・

URL | *ならら* #79D/WHSg | 2010/06/16 06:47 | edit

 

白雪さん
おはようございます。
お疲れさまでした。
故郷の風に癒されたのではないでしょうか。
明日香村は結構アップダウンがキツイなあといつも感じます。
サイクリングツァーでもハイキングツァーでも、私は大歓迎ですよ。
特に山のほうは1人ではちょっとコワイことが多いので、仲間がいればいいですね。

URL | かぎろひ #79D/WHSg | 2010/06/16 05:19 | edit

 

こんばんは、読んでいて昨年の秋を思い出します。
フゥフゥゼィゼィと言いながらペダルを一生懸命に踏んだことを。
キトラ古墳に着きガクとなったこと。シンドイ目をしてやっと来たのに「コレ何?」
無性に腹立たしくなったが下りの風の心地よさに癒されたこと。
次はサイクルツァーを募集しましょう。年齢制限なしで。

URL | 白雪 #79D/WHSg | 2010/06/15 21:53 | edit

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