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かぎろひNOW

悠久の奈良大和路を一歩ずつ  風景、もの、人…との出会いを楽しみながら

われ去りしとも美は朽ちず 

大塚国際美術館(徳島県鳴門市)は、何年も前からワタクシの「行きたいとこ引き出し」に入っている。積極的に動こうとしないまま今に至っているのだが、機は熟したかと思える出来事があった。

先日、これ読んでみてと知人から渡されたのが『われ去りしとも美は朽ちず』(玉岡かおる著)という本だった。

2212われ去りしとも美は朽ちず

表紙を見たとたん、え、これはあの陶板美術館では、と気づいたのだが、これまで彼女に行きたいという話をしたこともないし、というよりも、それほど顔を合わせる方でもなく、ワタクシよりだいぶお姉さん。貸し借りなど一度もしたことがないのに、今回は半ば強引とも思えるような感じで、ワタクシに本を渡して行ったのだった。

もしかしたら、ワタクシの「行きたいとこ引き出し」をのぞかれた? と一瞬ギクリ(笑)


『われ去りしとも美は朽ちず』は、ひと言で表すと、大塚国際美術館が鳴門市に建設されるまでのプロジェクト物語。

本はすでに持ち主に返却したので、文章をそのまま引用できないが、「あとがき」には、事実に基づいて構成したフィクションで、登場する人物は実在する人々とは無関係です。

というようなことを書かれていた。たしかに、登場人物は実在者名とは変えてあるが、おそらく丹念に取材して書かれたものだろうと思う。

大塚国際美術館のサイトを訪ねてみる⇒

キャッチフレーズ

2212大塚美術館うたい文句
↑このたった2行に表されたことを成し遂げるまでのはかり知れない困難と、それを一つずつクリアしていく物語、と言ってもいいだろう。

原寸大の陶板を焼く技術、釉薬の研究、世界の名画の著作権の問題、瀬戸内海国立公園に巨大な箱物を建設するという無謀、所詮、贋作やろ、金儲けか、という誹謗中傷などなど、次々にふりかかる難題に向かっていく熱い人物たちの姿が描かれている。まるでフィクションのようでもある。

陶板が焼かれたのが信楽だそうで、なんだかちょっと身近に感じられたことだった。
本物の絵画がだんだんと劣化変質していかざえるをえない運命にあるのに対し、陶板は1000年、2000年も変化しないのだそうで、そういう意味でも大いに価値あり、だよね。

この本を読んで、ますます行きたい気持ちが募っている。
大阪から日帰りバスが出ていることもわかった。よし。

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Posted on 2022/12/26 Mon. 21:39 [edit]

category: 読書

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コメント

ますます 


PANDORAさん おはようございます。コメントありがとうございます。

さすが、すでに行かれていましたかー。
周りの人たちもほとんどの方が行かれていて、皆さんの行動力に拍手しています。
コメントをいただいて、ますます行きたくなりました。

来年こそ!

URL | かぎろひ #QyAQ.u3g | 2022/12/27 08:15 | edit

 

お早うございます!

 20年ほど前に四国に2度目の赴任をしていた時に、この大塚国際美術館を
訪問しました。実際の絵より数%縮小しているとは聞きましたが、世界の名画
を目の当たりにして大いに感激したことを覚えています。特に天井画などは迫
力満点でいつかはヨーロッパの実物を見に行きたいなと思いました。

URL | PANDORA #- | 2022/12/27 06:44 | edit

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