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かぎろひNOW

悠久の奈良大和路を一歩ずつ  風景、もの、人…との出会いを楽しみながら

出藍の誉れ 

6月23日、朱雀門近くの発掘調査現地説明会(後日レポートします)へ行ってから、大和郡山まで自転車をこぎました。

西井康元さんの藍染作品展が開かれているやまと郡山城ホールへGO~。


「西井康元と藍山会本藍染作品展 縁ーenー円」については先日、ご案内しました>ので、展覧会の様子はブログアップしなくてもいいかな、期間もあと少しだし、と思っていたのですが、円亀山人さんのコメントを読んで、気が変わりました。

円亀山人さんのコメント

西井さんのHPも拝見しましたが、作家が「永遠のテーマ」と
いわれる藍染による抽象も具象も一段と作品世界が深化して
いると思いました。

藍は実用から出発した染料ですからお仕事の幅も広いでしょう
し、昨年「偶然の力が作用した作品たち」と書かれていたように、
計算どおりにゆかないケースや、たまたまの出会も尊いです。
そう思うと、対象と形象そのものが実は約束されていた「宇宙の
円環」の一齣だったのかも知れません。
ご子息さんとの共同展覧会もステップアップの証拠です。



実際に目にされたわけでもないのに、いつもながらの円亀山人さんの深い洞察力にはかないません。


会場に入ったとたん、どこか華やぎが感じられました。

12.6.23藍染


いつもより色遣いがカラフルなせい?

おそらく、それもあるでしょう。
そしてもうひとつ、息子さんのデビューが大きな作用をもたらしているのではと思いました。
他の生徒さんたちの作品も一段と力が入っているように感じられます。


子息の元洋さん、この3月からお父様に弟子入りされただけというのが信じられないくらい、すばらしい作品が展示されていました。
初めての藍染作品とはいえ、小さい頃から、肌で感じてきた人ならではのものがあるのでしょう。

西井康元・元洋、父子作品が並んでいたのをちょっとご紹介してみますね(写真では微妙な色合いが出てないのですが)。
↓左が元洋さんの作品。

12.6.23子弟

12.6.23子弟2


思わず「まさに出藍の誉れですね」という言葉が口をついて出たワタクシ。
「そうなったらうれしいですね」とお父様。最近は、藍の管理なども元洋さんがやってくれるので、ずいぶん楽になったと、相好を崩していらっしゃいました。

それからしばらく、「出藍の誉れ」談議となったのでした。

青は藍より出でて藍よりも青し。
青色の染料は藍から取りますが、もとの藍より青くなることから、一般には、弟子が師よりもすぐれた才能をあらわすことにたとえられます。
「でも、そこに藍がないと青くはならないんだよねえ」


「出藍の誉れ」原典も同じ意味で用いられているのかしら。

広辞苑をひいてみると、
弟子が師よりもまさること。となんともそっけないですね。

残念ながら、手元ではそれ以上調べられないので、ネット検索をかけてみました。

大阪大学文学部 人文学科(中国哲学専修) 湯浅 邦弘 教授
…故事成語に「出藍の誉れ」というものがあります。出典は荀子の『勧学篇』で、「染料の原料である植物の藍(あい)から採った青色は、藍よりも青い」、このことから「弟子が師よりもまさること」のたとえとわかります。ここで荀子は、「(いつか師を超えるためにも)学問を止めず、励み続けるべきである」と説いており、ひたすら頑張れという、車でいえば「アクセルを踏む」考え方です。


原文は
君子曰、学不可以已。青取之於藍、而青於藍。冰水為之、而寒於水。

君子曰く、学は已(や)むべからず。
青は之を藍より取れども、藍よりも青し。
冰(こおり)は水之を為(な)せども、水よりも寒(つめ)たし。

なのだそうです(ワタクシは原典にはあたっておりません^^;)
やはりちょっと意味あいが違うような……

師弟のお写真を撮らせていただきました。

12.6.23西井父子


それぞれがご自分で染められた服を着ていらっしゃいます(イイナ)。

半分しか映っていませんが、上に金環日食が。



昨年とても印象深かった長岳寺の弥勒大石棺仏
今年は全身像の作品(↓左)になってお目見えしていたのにも驚きました。

12.6.23長額寺仏2


藍が染め上げるたくさんの円は不思議な弧を描いて、心の中にひたひたとしみ入ったのでした。


※「西井康元と藍山会本藍染作品展 縁ーenー円」は6月25日(月)まで

西井康元さんの「ふれ藍工房綿元」では本藍染の体験などもできますし、ストールやタペストリーなどのオリジナル作品が展示販売されています。
http://www3.kcn.ne.jp/~watagen/

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Posted on 2012/06/25 Mon. 05:29 [edit]

category: 展覧会

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コメント

 

元さん
こんばんは!
お疲れさまでした。
お忙しいところ、コメントありがとうございます。
実は今回、今まで以上に、生徒さんを含めた全作品にパワーを感じました。
長岳寺の弥勒大石棺仏が全身像となっていたのにもビックリ。
>藍から生まれた「青という顔料」ならできない染色法です。
ふうむ、これは実際に藍の世界にいらっしゃる方ならではのお言葉ですね。深いです。荀子さんに聞かせたい…
藍の世界は不思議な力がありますね。
息子さんの登場で、さらに楽しみが増えた気がしています。
元さんが藍染の世界に入られたのも、息子さんと同じ年齢の頃だったでしょうか。
こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。

URL | かぎろひ #79D/WHSg | 2012/06/26 22:22 | edit

 

出藍の誉れ・・・・。
藍染は発酵という自然のパワーをエネルギーにして染めてゆきます。
「青は藍より出でて青し」
藍という自然エネルギーを無くしては、純なる青はありえません。
子どもが弟子になるという時からものすごいエネルギーを私に与えました。
心身ともかなりキツイ日々が続きました。
そのお陰で自然にパワーが出てきます。
あの長岳寺石棺弥勒石仏を染め上げる時にも、藍は助けてくれます。
藍だから表現できるあの作品。
藍から生まれた「青という顔料」ならできない染色法です。
かぎろいさん、本当にありがとうございました。
息子ともども感謝しています。、
今後ともよろしくお願いいたします。

URL | 元さん #79D/WHSg | 2012/06/26 18:44 | edit

 

円亀山人さん
おはようございます!
おっしゃってくださってよかったです。
記録にもなりますし、また来年の展覧会に際して振り返ることも容易です。
息子さんの登場で、ますます楽しみがひろがりました。
藍染服、素敵でしたよ。
今度はお店のほうへも行ってみたいと思います。
業務連絡、お待ちしておりま~す。
これから出ますので、拝見するのは夜になるかと思いますが、ご了承ください。
あっ、その前にブログアップしなくちゃ。

URL | かぎろひ #79D/WHSg | 2012/06/26 09:43 | edit

 

ログアップを無理強いしたようで、ゴメンナサイ!
でも、生意気いってよかったです。
ご案内だけでは、こんな素晴らしい展覧会とは気づかないでしょう。
西井さん親子もお弟子さんたちも、師匠の幅広くて(小鳥、俳句等)
奥深いご器量が、この成果をもたらしているんですね。
「進化と深化」いいえて妙です。
それに荀子の、「出藍の誉れ」談議、おききしたかったですね。
孟子の性善説との違いなども・・・。
お二人の藍染服もいいですね。
藍染の作務衣が欲しい~!
なお、業務連絡ですが明日、メールにてお願いごとをしますので、
よろしく。遅いのでまた。

URL | 円亀山人 #79D/WHSg | 2012/06/25 22:55 | edit

 

*ならら*さん
こんばんは!
毎年、進化、深化されているような気がします。
お若い息子さんが加わって、さらに楽しみが増えました。
この次はぜひご覧になってくださいね~
ゲンセツ、楽しかったですよ。
最初はテントの中で、それから現場でも説明があり、最近の奈文研さんはサービス満点ですね!

URL | かぎろひ #79D/WHSg | 2012/06/25 20:19 | edit

 

おはようございます
藍でこれほどの表現ができるのですね・・・
下図を考えられるところから毎年のご精進、素晴らしいですね!!
また、ゲンセツ編も楽しみにしています^^

URL | *ならら* #79D/WHSg | 2012/06/25 06:16 | edit

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