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かぎろひNOW

悠久の奈良大和路を一歩ずつ  風景、もの、人…との出会いを楽しみながら

辻邦生 没後20年 

今日7月29日は辻邦生さんの命日。亡くなられてもう20年にもなるとは。

節目の年ということで、昨年末あたりから記念刊行が続いている。
まずは、『地中海幻想の旅から』(中公文庫)2018.12.25
Yさんに教えてもらってゲット!

190729地中海幻想の旅から

でも、亡くなった人が新たに書くわけはないので、もちろん再刊だ。と言っても出版社は違う。
1990年5月、レグルス文庫で。

190729レグルス


この本は持っていないのだが、中公文庫の目次を見ると、何だか懐かしい。読んでいる!
書棚を確認してみたら、あった、あった。

190729エッセー集

1961~1977年までのエッセー集にほとんどがおさめられていた。
もっとも、初出は新聞や雑誌なのだが。


そうそう、レグルス文庫にはこんな本も。

190729外国文学の楽しみ


それから、6月に「辻邦生 永遠のアルカディアへ」が刊行された。⇒

190729永遠のアルカディアへ


あと、7月になって2冊刊行されているのだが、買おうか迷い中。
書棚のスペースがないし、これも持っている本のどこかに出ているに違いない。とは思うものの、やっぱり欲しい。。。


『物語の海へー辻邦生自作を語る』(中央公論新社)

190729物語の海へ



『若き日と文学と』(中公文庫)

190729若き日と文学と


これは以前発行された本を持っているのだが

190730若き日と文学と


この7月に発行されたものは
ロングセラーを増補、全対談を網羅した完全版
と謳っていて、どうやらページが増えているらしいのだ。

以前の本は1970年7月発行。ワタクシはまだ辻邦生を知らない頃のもので、後日、小学校のバザーで見つけた。100円。
定価が390円となっていてビックリ。それから約50年。文庫本が1200円! 


『地中海幻想の旅から』の抜粋。

「もの」のうえに親密な眼をそそぐというのは、それとはまったく異なった次元のことで、いわば「もの」の「かけがえのなさ」「入れ替え不能な性格」に触れることだ。それは「もの」を単なる「もの」として見ることではない。もしそうなら机は机であるし、椅子は椅子でしかない。そうではなくて、その「かけがえのなさ」は「もの」の奥にのぞいている様々な表情にあるのだ。
 たとえば私の机は古く、がたがきている。機能からみれば、それは完全でないかもしれない。しかし考えてみれば「この机」のうえで私の半生がつくられたといっていい。私が思い悩んだとき、この机の木目は私の焦慮を見守っていたはずである。そこには目に見えない地底の落葉のように積みかさなった思い出の層が焼きついている。それはただ「この机」が持っている宿命的な事実だ。それは私が生れて、ここにあるのと同じく、どうすることもできないのだ。なるほどその選択は偶然の結果にすぎなかったかもしれない。しかしそれなら私たちの生もどうして偶然でないことがあろう。問題はこの偶然を必然に転じた私たちの軸のとり方にある。私たちの生がかかる厳しさと深さを取り戻すならば、「この机」にあっても同じ事情が考えられなければならない。
「もの」がその「かけがえのなさ」「入れ替え不能な性格」を帯びはじめるのは、私たちが日常の無関心と多忙の外に出て、こうした自分の生の「かけがえのなさ」に戻るときだ。…
                                                          (森の中の思索から)
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Posted on 2019/07/29 Mon. 21:22 [edit]

category: 辻邦生

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