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かぎろひNOW

悠久の奈良大和路を一歩ずつ  風景、もの、人…との出会いを楽しみながら

ロイヤルサルート 

さだまさしの『やばい老人になろう』を読んでいて、こんなシーンに、思わずニヤリとしてしまった。

文豪・井伏鱒二との対談の後

出版社の人たちが、
「じゃあ、面白い話をたくさんいただけましたので、このへんで」
とか言って帰ろうとする。ところが、先生はそう簡単に帰してくれない。
「おい、おい」と奥さんを呼んで、「お酒持っておいで」と。
「お酒?」
「こんな日はね、飲まなきゃ駄目だ」
「いや、先生、まだ午後三時になってないんですが」
「三時だろうが四時だろうが、飲まなきゃいけない日は飲むんだ」
「はい、いただきます」
そう返事をした。当然の成り行きである。
ロックグラスが全員に配られ、名酒ロイヤルサルートが袋から出された。


「3時でも4時でも飲まなきゃいけない日は飲むんだ」という言葉にうんうんとうなづいた後、ロイヤルサルートが袋から出されたというところに、さらに親近感をもったのだった。

なぜって、今、ワタクシの愛用コンデジは、スコッチウィスキー、ロイヤルサルートの青いやわらかなベッチンの巾着袋に守られているのだから。

ロイヤルサルートは、女王に敬意を表すために特別にブレンドされたウイスキーだという。
王室の戴冠式や結婚式などの特別な行事の時に撃ち鳴らす皇礼砲「ロイヤルサルート」に由来するとか。
エリザベス2世の戴冠式の折には21回空砲が打ち鳴らされたので、21年熟成のウィスキー、というこだわりの逸品。

180801ロイヤルサルート


↑陶製のボトルに入ったウィスキーは、今は空っぽ。

ずっと大切に置いてあったのだが、阪神大震災のとき、被災した若い2人がやっとわが家にたどりつき、入浴とたっぷりの睡眠をとった後、初めてこのウィスキーを開けたのだった。

まったりとした深い味わいは、居合わせたみんなのいろいろな思いとともに、ゆっくりなくなっていき、結局、一本すべてが空になった。ロイヤルサルートはこの日のためにわが家にきたのではないかとさえ思えたひとときなのだった。

あれから23年。
ロイヤルサルートの青い袋は、カメラが変わっても、ずっとワタクシの手元で時を重ねている。
ただ、あの時の若い2人はその後、別れてしまったということを聞くと、思い出に残るあのウィスキーの芳醇な香りと旨みに、いささかの苦みが加わるのだ。

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Posted on 2018/08/02 Thu. 06:58 [edit]

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