かぎろひNOW
悠久の奈良大和路を一歩ずつ 風景、もの、人…との出会いを楽しみながら
若草山焼きの翌日

そんな後ろめたさもあって、翌日(1月27日)、山の焼かれ具合を見に出かけてみた。
西麓からお山を仰ぐ。

登ってみようと思っていたら、閉山中(3月第3土曜~12月第2日曜開山)。昨年は1年を通じて開山していたような気がするのだけれど、気のせい?
春日山遊歩道ルートで山頂へ行ってみた。

春日山遊歩道は深緑の季節も紅葉もすばらしい。
背の高い樹木の中を行くので、見上げては、わぁ! きれい~♪
視線は上向きがちで、樹木以外のことはつい忘れてしまう。
けれども、冬のこんな日は、お久しぶりのこの方↓をゆっくりと拝観し

月日磐(つきひのいわ)の道標に、そうそうあったわね、と水谷川へ下りてみたり。
はて、どこやったかなぁ、30年前はすぐに見つけられたんやけどなぁ、とそれらしい岩をつぶさに見ていく。
が、……年月とともに苔むして、わからなくなった? と諦めて、元の道に戻る。
で、何気なく川をのぞくと、あっ、あった! なんや、道から見えたんや^^;

あれこれひやかし楽しみながら、頂上に着いたのが、午後2時頃。
ほんとうなら、若草山を下って散策終了のはずだったのだけれど、閉山中につき、うーん、どうしよう。
来た道を戻るのって、なんとなくヤな性格なのよね。
「行きと帰りでは風景が違う」という“往復同じ道”派の、夫の言葉がチラッとかすめるが、ワタクシはあくまで“別の道”派のようで(笑)
もう少し歩きたいし、首切り地蔵経由滝坂の道ルートで帰ろうっと。
若草山までの遊歩道では何人もとすれ違って挨拶を交わしたのだけれど、こちらへ来ると誰にも出会わない。
でも整った道と、山の気、ある程度知った安心感もあって、快調なウォーキング。
春日奥山でいちばん大きいという山桜の巨木

どんな花を咲かせるのだろう。花の時期に来てみたい。
「左 鶯の滝」の道標を見て、「いつもお世話になっている佐保川の源流やからね、ちょっとご挨拶をば」。
この寄り道がいけなかった(と思う)。
9月に参加した「春日大社錬成会→

あのときは、たくさんの人と一緒だったので、そんなにも感じなかったのだろうか。
↓2012年9月29日撮影

そこに若いカップルの姿があって、どこかホッと安心する。久しぶりに人に出会ったような…
「どちらから下りられました?」
「僕らは車なので、そこの駐車場に停めて下りてきました」
もう、元の山道を戻る気にならず、彼らと同方向に、対岸の石段を上る。
この時点で、3時過ぎだったか。
いかん、4時までには原始林を脱出しないと、暗くなったらタイヘン(>_<)
急に不安が大きくなり始めて、小走り状態。
方向もちょっとわからなくなって、焦っていたところ…
後ろから来た車が止まり「よかったら、ちょっと乗っていきませんか」
先ほどのカップルだった。
「すいません、よろしいですか」と厚かましく同乗させていただく。
芳山交番所の所で「ありがとうございました!」

もう何も撮る気にもならなかったが、ビックリしてこれだけはパチリ。↓つららと氷がザクザク。

そこからは脇目もふらず、必死に駆け下ったのだった

イメージは『風の王国』(五木寛之著)(→

ちょっと表現を借りてみよう。
駆けているのではなかった。あくまで歩いているのだが、それがまるで翔ぶように見えるのだ。足もとにはまるで注意を払わず、くずれやすい岩石の道をなめるように脚がすべってゆくだけだ。…
ま、これはあくまでもイメージ。
現実は、「もし滑って怪我とか捻挫でもしたら…」。“中高年女性、春日山原始林で行方不明”“無謀な山の独り歩き”などという新聞見出しもちらついて、焦りながらも足もとに注意してシンチョーに下ったのであった。
おかげで、4時頃には高畑へ出てふうっ、ほっ。
ほんまに懲りないやっちゃ、と自分を戒め苦笑しながら、帰宅したのでアリマシタ。
春日奥山で助けていただいた方、ありがとうございました。
尼崎の彼と、西宮の彼女、のカップルさんでした。
どう歩いたのかを検証。↓赤線が歩いたコース。一部オレンジ色は車に乗せてもらった区間。原図は奈良県のHPから拝借。
やっぱり鶯の滝がだいぶ寄り道だったみたい^^;

※これまでの、春日奥山ハイキングの記事、よろしかったら→


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コメント
円亀山人さん
こんばんは!
奈良から柳生まで約20㎞ほどだと思いますので、1日で歩くのは可能ですよぉ。高野山町石道もそれくらいだったかな。
あっ、とはいえ、1人だけその気になってもね。できたら仲間と歩きたいなあと思います。
>もう山歩きの立派なリーダーになられましたね。
いえいえ、1人の気軽さで無計画なことが多いのであきません。
>若いカップルの出現は神の化身かも知れない
だんだんそんなふうに思えてきました。お若いのにしっかりして知的な風貌でしたよ。お二人とも。感謝、感謝。お神酒を持って春日奥山へ行かなきゃ~
URL | かぎろひ #79D/WHSg | 2013/01/31 22:10 | edit
「滝坂の道~峠の茶屋~柳生もいいな」って、
一日で歩きとおすおつもりですか!
「どう歩いたのかを検証」の地図を見ただけで腰を抜かしそうな私には、
驚きの一言。もう山歩きの立派なリーダーになられましたね。
でも、春日奥山の幸運(若いカップルの出現)は神の化身かも知れない
ので、くれぐれも身心を清め「御神酒」を供えてお礼を忘れないで・・・。
URL | 円亀山人 #79D/WHSg | 2013/01/31 10:16 | edit
MILK MODEさん
こんばんは♪
以前の、MILK MODEさんの記事、よく覚えていますよ。
若いカップルの会話、たぶんそんなところでしょうね。
こちらの焦りが後ろ姿に表れていたかも^^;
とっても素敵なカップルでした~
今回のことで、春日奥山はかなり自分の庭に近くなりました(懲りてない。笑)
まかせて! 今度、山桜の大樹のお花見に行きませんか。
滝坂の道~峠の茶屋~柳生もいいな。
URL | かぎろひ #79D/WHSg | 2013/01/30 23:02 | edit
こんばんは♪
かぎろひさん、チャレンジャー!!
今回も臨場感たっぷりで、冷や冷やしました^^;
若いカップルは、小走りのかぎろひさんの姿を見つけて何て言ってたんでしょう?
「あ、さっき鶯の滝で会った女の人や」
「ほんまや、走ったはるやん。声かけたげようよ」
こんな感じかな(笑)
何度かこの辺りは歩きに行ったのですが、峠の茶屋や鶯の滝も行ったけど、
ごっちゃになって、自分がどのルートで歩いたか全然思い出せないです。
らんちゃん
おはようございます!
らんちゃんとこは屈強なボディガードがいてはるから、どこへ行くのも安心ですよね。
私の場合は、ある日突然思い立つものですから、誰かを誘う余裕がなくて…
その時は反省するのですが、なおりません^^;
今度、みんなで原始林ウォークしたいものです。あの山桜も愛でたいなあ。
URL | かぎろひ #79D/WHSg | 2013/01/30 09:26 | edit
*ならら* さん
おはようございます。
>近鉄奈良駅から数キロでこんなに素晴らしい森が残ってる。
ほんとうに!
気楽に行くことができるのでうれしいのですが、やはりそうはいっても、山中ですから注意しなくちゃ、と今回初めて思いました。
何しろ出かけたのが午後からですから、これではあきませんわね。
今度、みんなで歩きませんか。
URL | かぎろひ #79D/WHSg | 2013/01/30 08:05 | edit
なむ隊長^^ゞ
おはようございます。
暖かくなる前に、春日山原始林ツァーはいかがでしょう。
昨年9月に春日山錬成会で連れて行ってもらった芳山へもご案内したいところですが、標識皆無の山中を行く自信は全くゴザイマセン。
あっ、この記事もまだアップしていない! 石仏はすばらしいものでした。(と、拝観したい気にさせる…)
URL | かぎろひ #79D/WHSg | 2013/01/30 08:00 | edit
白雪さん
おはようございます!
ご心配おかけしました。
いつも突然飛び出して、こんなつもりではないのですが、歩きたい気持ちがムラムラわいて、予定外の行動をとってしまいます。
そうそう、ちょっと慣れがコワイですよね。
はい、肝に銘じて_(._.)_
URL | かぎろひ #79D/WHSg | 2013/01/30 07:53 | edit
おはようございます~。
むふふっ(^^♪
若草山に登ったはずなのにUPが遅いなぁ~と思ったら
あらら~~こんな事だったんですね・・・。
それは危険。
我が家も「来た道は帰らない」主義を通していますが
鶯の滝からは戻ります。時間がかかるから・・・。
ほんとに!危ないですよ。
オワリがヨカッタものの、いいことばかり続くとは限りません。
「来た道を戻る」ことも時には楽しみましょうね~^^
おはようございます。
のどか山焼のご紹介^^と読みだしたら、
だんだん肩に力が入りださし、
だんだん肩が上がって来て、
手に汗握りました^^;
でもこれが奈良の魅力!
近鉄奈良駅から数キロでこんなに素晴らしい森が残ってる。
こんばんは!
鶯の滝にはまだ行ったことがありません。
春日山遊歩道も久し振りに歩きたくなりました。
ヤマビルが出ない時期がいいですね。
小阿闍梨様のような感じですね。歩くというより翔ぶ感じ、まさに千日回峰そのものではありませんか。
拝読していてもあまり感心できませんよ、慣れは怖いものです。
URL | 白雪 #79D/WHSg | 2013/01/29 23:42 | edit
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