かぎろひNOW
悠久の奈良大和路を一歩ずつ 風景、もの、人…との出会いを楽しみながら
語りだす奈良 118の物語

↑11月21日のことです。ご案内せず、申しわけありません<(_ _)>
会津へ行ったことはないのですが、ワタクシのなかでは特別の地。
ご近所にいらっしゃったSさんご夫妻を通じて、会津を身近に感じてきました。
会津で暮らしていらっしゃったお二人は、(たぶん)30年ほど前、奈良へ旅行されたのがきっかけで、そのまま住み着いたのだとか。冬の奈良の、穏やかな明るい陽ざしにいたく感動したそうです。
お二人の故郷は、会津でも豪雪地帯だったようで、雪のせいで平穏に暮らせない、1年の半分以上が暗くて寒い、本格的な冬になると来る日も来る日も雪に閉ざされるのだと話されていました。
もう10年以上も前になるでしょうか、珍しくちらついた雪に、(年甲斐もなく^^;)「わーい、雪や~♪」とはしゃいだワタクシに「雪で喜んではいけません!」と一喝されたことを思い出します。
また、会津には「雨天順延」というものがない、とはSさんのお言葉。
必ずその日に決行しないと、後の保証もないという、風土の厳しさを語られました。Sさんは、行事を一日延ばしにする関西ののんびりさに呆れるいっぽうで、うらやましさも感じられていたような…
戊辰戦争について、昨日のことのように怒りをあらわにしているのを聞いたこともあります。
そうそう、福島県で1つだけという国宝、徳一菩薩創建と伝わる勝常寺(しょうじょうじ)、薬師三尊のこともよく自慢されていましたね。
東日本大震災は、誰にとっても衝撃的な出来事でしたが、福島を故郷にもつお二人とワタクシでは大きく違うものがあったことは間違いないと思います。
↓シンポジウムの内容

会津を語るとき必ず登場する、徳一(とくいつ)さん。
空海や最澄と並ぶ高僧ですが、奈良ではあまり知られていませんよね。ワタクシも最近、名前を知ったばかり。
徳一さんは平安時代の初め、20歳の頃に奈良から東北へ行かれ、やがて菩薩と慕われるようになりました。会津では「私たちの徳一菩薩さま」と敬愛され、知らない人がいないほどだそうです。
西山先生のお話も、赤坂先生のお話も、ひたひたと心に迫るものでした。
Sさん夫妻は今年3月、奈良を離れ、息子さんの近く(関東圏)へ引っ越していかれました。
今回のシンポジウムに参加して、ああ、これを聞いていれば、Sさん夫妻ともう少し中身の濃い話ができたのになあと、思わずにはいられませんでした。
西山先生の最近の著書『語りだす奈良 118の物語』にも徳一菩薩は登場します。
徳一を思い出し、奈良と会津の絆をもう一度深めようという取組みが始まっている。
と書かれています。このシンポジウムのことですね。

やさしい語り口で、118もあるはずの物語が一気に読めます。どこからでも入っていけます。心が静かなやさしさで満たされ、やっぱり奈良が好きな自分に気づき、そうして、奈良がもっと好きになること、うけあいです。
『語りだす奈良』から「おわりに」の一節を。
……
歴史は終わってしまったものではない。過ぎ去ってはいない。今につながり、私につながり、明日につながっていく。だから奈良は古くて新しい。奈良の物語を語ろう。奈良から物語ろう。
……
えへへ、サインをいただきました~♪

※「奈良と会津 1200年の絆」→★
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コメント
さすが
なむ隊長ゞ
こんばんは。
1泊で日本海側まで行っていて、先ほど戻りました。
お返事遅くなりました。コメントありがとうございます。
徳一さんをご存じで、高次喜勝さんのことをブログに書かれていて、会津へも何度かとは、さすが、我らがなむさん!
>機会があれば奈良博の展覧会などで紹介していただきたいです。
同感です。特別展「空海、最澄、徳一」を!! いや、「徳一、最澄、空海」かな。サブタイトルはもう少し考えます(笑)
はい、ご想像どおり、会場はいい雰囲気でしたよ。
会津
徳一さんの名をたまに目にしますが、ほとんど知りませんので
機会があれば奈良博の展覧会などで紹介していただきたいです。
会津方面には学生時代、何度か遊びに行きました。
裏磐梯の檜原湖や五色沼が印象的でした。
猪苗代湖、野口英世、喜多方ラーメン。。。あ、脱線。
講演会では、いつもの西山節が出ていたのではないでしょうか。
あ、そうそう、徳一さんといえば、薬師寺の若いお坊さんも出席されていたのでは?
参考にならないかも知れないワタクシの記事→ http://namusaijo.blog.fc2.com/blog-entry-656.html
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