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かぎろひNOW

悠久の奈良大和路を一歩ずつ  風景、もの、人…との出会いを楽しみながら

新装版『十二の肖像画による十二の物語』 

平成11年(1999)に急逝された作家、辻邦生さんの『十二の肖像画による十二の物語』が新装版としてPHPから発行されていることを、かぎろひ掲示板仲間の円亀山人さんに教えていただきました。

大好きなこの本については以前、とりあげたことがあります。→

これまでに発行されたものを持っているし、本棚に余裕もないしで、入手しようかどうかちょっと迷ったのですが・・・
亡くなった著者の本が新装復刊されるなんて、うれしいではありませんか。

やっぱり、ほしい。
A5版で、これまでにないサイズ。

手元にあったものと一緒に撮ってみました。

15.6.14十二の

中央が今回入手したA5版。

左の大型本(縦30㎝)は、辻さんの直筆サイン入り貴重本。えへへ。
サインしていただいたいきさつは→

右は文庫本で、これは『十二の風景画への十二の旅』と一緒になって『風の琴』として文春文庫から出ています。

15.6.14十二


これ以外にも、「辻邦生歴史小説集成」の第1巻に所収。

15.6.14歴史集成


これはモノクロ画像。

15.6.14歴史集成2

が、巻末に『十二の肖像画による十二の物語』『十二の風景画への十二の旅』歴史紀行ー自作解題ふうに、という文章が付いているのが集成ならでは。著者からの肉声メッセージのようで、うれしいのです。

どんだけ好きやねん。って自分でも思うのですが(笑)

全て発行すぐにゲットしているのですが、その年を確認してみると
大型本・・・1981年
風の琴・・・1992年
歴史集成第1巻・・・1993年


初出は『文藝春秋』誌上での1年間(1980年3月~1981年2月)の連載です。
はい、毎月楽しみに読んでいましたよ。
実は、終了後、ぶ厚い雑誌をそのまま保存するスペースはなく、連載ページだけを切り取ってスクラップ(文藝春秋さん、ごめんなさい)。

15.6.14スクラップ


十二のタイトルをご紹介。ー右は肖像画(画家)

第一の物語 鬱ぎ(ふさぎ)ーある男の肖像(ロヒール・ファン、デル・ウェイデン)
第二の物語 妬み(ねたみ)ー老婆の肖像(ジョルジョーネ)
第三の物語 怖れ(おそれ)ー自画像(ティツィアーノ)
第四の物語 疑い(うたがい)ーヤーコブ・ムッフェルの肖像(アルブレヒト・デューラー)
第五の物語 奢り(おごり)ーエラスムスの肖像(ホルバイン)
第六の物語 偽り(いつわり)ー黄金の兜の男(レンブラント)
第七の物語 謀み(たくらみ)ー婦人の肖像(アントニオ・ポライウォーロ)
第八の物語 驕り(たかぶり)ーラウラ・バッティフェルリの肖像(ブロンツィーノ)
第九の物語 吝(しわい)ーレオナルド・ロレダーノの肖像(ジョヴァンニ・ベルリーニ)
第十の物語 狂い(ものぐるい)ー美しきフェロニエール(レオナルド・ダ・ヴィンチ)
第十一の物語 婪り(むさぼり)ーフェデリコ・モンテフェルトの肖像(ピエロ・デラ・フランチェスカ)
第十二の物語 誇り(ほこり)ー婦人像(バルトロメオ・ヴェネト)

「物語のはじめに」から引用
〈人間〉とは何だろうー年々歳々、ますますこの疑問は強くなる。電車に乗っても、向かいの席の人に思わず見入ってしまう。むっつりした人、楽しげな人、無関心な人、内気な人・・・。街角ですれ違う無数の人。笑う人、喋る人、若い人、年をとった人・・・。
だが、こうした無数の人々の外見の下に、どんな人間が隠されているだろう。にこやかな美女が思わぬ残忍さを秘めていたり、傲慢な男が意外に小心であったりする。人間の本性は、おそらく当人にも謎なのであろうか。
・・・


いくつもの楽しみができるのがこの本の魅力だと思います。
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Posted on 2015/06/16 Tue. 08:10 [edit]

category: 辻邦生

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