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かぎろひNOW

悠久の奈良大和路を一歩ずつ  風景、もの、人…との出会いを楽しみながら

高取城跡へ 

独り立ちしたとはいえ、娘らのことはいつも気がかりだ。

ところがっ、どうやら、娘らもワタクシのことを心配しているらしい。
「オカンの動向はブログでわかるけど(チェックしてるんかい^^;)、どこへも1人で行って危なっかしいわ。山歩きは1人ではやめてな」「健診もちゃんと受けてや」
いつのまにか逆転してる? 

で、先頃のワタクシの誕生日プレゼントとして、「オカンの行きたいとこへついて行ったるわ」ということに。

「そうぉありがと、んじゃ、高取城跡」
1人で行きそびれていた所に決めた。

9月26日、久しぶりに家族がうちそろって高取城跡へ向かう。

近鉄吉野線壷阪山駅から壺阪寺前までバスを利用(バス便は少ないので要注意。今回は9時45分発に乗車。駅から終点まで約10分)。

ルート地図(高取町観光センター・夢創館にあった地図を拝借して。赤い線が歩いた道)

高取地図


バスの終点「壺阪寺前」から北方をのぞむ。
うわぁ、これを見ただけで、山上からの眺めに期待が高まるicon09

tubosakayamakara.gif


壺阪寺拝観は時間の都合上パス。
しかし、ハイキング道から見えるお寺もいい。

tubosakadera4mai.gif


五百羅漢

gohyakurakan.gif


五百羅漢については改めてとりあげたい。

高取城跡への道

takatorizyousekihenomiti2mai.gif


山道をたどると、やがて苔むした石垣が次々と現れて、高取城のスケールの大きさがしのばれる。

高取町観光協会のホームページによると
大和盆地の南端584mの山頂に天守閣を築き、27の櫓と33の門で守りを固め、天然の地形を活かして要害堅固な近世の山城として築き整備された。


高取町ボランティアガイドの会のホームページから「高取城之図」

shiro_kuruwazu.jpg



我々は壺阪口門から入ることになった。→壺阪口中門→大手門→十三間多聞→十五間多聞→本丸へ

壺阪口門(左)と壺阪口中門の跡

tubosakagutimontotyuumon.gif


大手門跡

takatoriootemon.gif




十三間多聞と十五間多聞の跡

zyuusantamontozyuugo.gif


いよいよ本丸へ。
太鼓櫓

taikoyagura.gif


石垣

honmaruisigaki.gif



見晴らしバツグンicon22
吉野方面をのぞむ。

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憧れの高見山だ!

takatorizyousekikaratakamiyama.gif

次の誕生日に高見山はどう? と持ちかけてみたけれど、シーン^^;


もちろん金剛・葛城の峰も

takatorizyousekikarakongoukaturagi.gif


本丸跡から奈良盆地の眺望が開けないのが残念と思っていたら、国見櫓があった。

kunimiyagurakaratenbou.gif



あとはひたすら下山、土佐のまちなみを通って、壷阪山駅に着いたのが4時半頃だったか。
景色はもとより珍しい動植物も楽しめた♪

おっと忘れていた画像。
高取城址の石碑と猿石。ここから明日香村栢森(かやのもり)へ通じるらしい。この道も行ってみた~い。

saruisitohi.gif



※高取城を再現したCGを、高取町観光センター・夢創館で観ることができる。臨場感のある壮大な映像で、実際に登った後で観るとよりおもしろく感じられる。

takatorizyouCG.gif


※「高取町ボランティアガイドの会」のホームページがたいへん充実。これを見てから行けばよかったなあ。


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帰りはそのまま居酒屋へながれて、打ち上げ&誕生日会。
今年は家族以外からもいろいろとプレゼントを頂戴してしまった。
ありがとうございましたm(_ _)m

presents10.gif

トシをとるのもわるくないゾ。
こんなことなら、年に2回ぐらい誕生日がきてもいいかな~icon61


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Posted on 2010/09/29 Wed. 20:45 [edit]

category: 高取町

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29

三光丸クスリ資料館 

配置薬として根強い人気のある三光丸(さんこうがん)。
命名者は後醍醐天皇だというから、なんというロングロングセラーなのface08

三光丸本店に隣接してクスリ資料館がオープンしてから10年が過ぎた。
このほどリニューアルしたと聞いて、9月24日、「秋の奈良レンタサイクル」で訪ねてみた。


緑の中に溶け込む社屋、広い庭園、お茶室など、いわゆる“会社”のイメージとはちょっと違う雰囲気。


700年の歴史をもつという老舗だからこその、貴重な資料。
大和の生薬(しょうやく)の歴史をはじめ原料の実物、配置薬、配置員のドラマやレトロな資料など興味がわくワク。

生薬というのは、植物や動物、鉱物などの天然のものを簡単に加工して薬としたものを言う。
1つの生薬をそのまま利用したのが民間薬、2種類以上の生薬を配合したものが漢方薬、和漢薬という。このうち漢方薬というのは、製法、用法、用量が決まっているものを言うのだそうだ。

和漢薬百科。ふうむ。なるほど。ええっ! クイズもあるよ。


和漢薬曼荼羅コーナー

名前とイラストの描いてある扉を開けると、中に実物が入っていて、香りや手触りを感じることができる。五黄(ごおう)、地黄(じおう)、辛夷(しんい)、竜胆(りゅうたん)…聞いたことがある名前も、まるで知らないものもいっぱい^^;

古い看板、薬の包装の変遷…


三光丸、手づくり時代にタイムスリップ! 体験も。


大正年間の配置員さん再現

配置薬は「先用後利(せんようこうり)」と言われるシステムが特徴。
薬箱を無料で預かり、使った分だけ後で支払うという方法。
利用されているお宅も多いのでは?

「富山の薬売り」は有名だけれど、配置販売のシェア、実は奈良が第2位。

収蔵庫の一部を開放した企画展は初の試み。


第1回企画は「三光丸の類似商品、商標権侵害商品」
まあ簡単に言うたら「三光丸のニセ薬」。

これにはちょっと笑ってしまった。
パッケージがそっくりな偽物がいっぱい(クリックして見てみてくださいな)。
これはアカンやろ、とあきれてしまうが、まあそれだけ三光丸のブランド力が群を抜いていたという証でもあるのだろう。

建物を取り囲むような純日本庭園に癒やされる。


中庭は薬草園でもある。


四季折々いろいろな花が咲く。珍しい花もありそう。
そうそう、ナンジャモンジャの木もあるのですって。これはまた季節を変えて行かなくちゃね。

※三光丸本店
御所市今住700-1
TEL0745-67-0003
http://www.sankogan.co.jp/

※写真は許可を得て撮らせていただきました。


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Posted on 2010/09/28 Tue. 07:56 [edit]

category: こんな店

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秋の奈良レンタサイクル 

9月24日、『かぎろひの大和路』御所(ごせ)特集の、おそらく最終となる取材を、「秋の奈良レンタサイクル」で。

奈良県が社会実験として実施しているもので、9月3日~12月19日まで。
去年も1度利用したなあ。

今年は大和平野7地域(斑鳩、河合、御所、大和郡山、田原本、桜井、橿原)を広域リンクというふれこみ。

御所エリアの貸出・返却ポートは、「御菓子司あけぼ乃」さん。


お借りしていた資料を返却に行ったり、残した取材をカバーしたり、とあちこち立ち寄る。
風を切り路地を抜けて、しかも広範囲に動ける自転車は、取材の最後にはありがたい。

吉祥草寺(きっしょうそうじ)の前を通りかかると、境内に山伏さんたちの姿。

門前で眺めていらっしゃったおじさまに聞いたところでは、年に1度の「牛滝(うしたき)祭り」。
そんなん知らなかった、ラッキー。
「でももう終わるとこやで。昔はな、牛もいっぱい来とったんやけどな」
畜産関係の業者さんが、牛馬などの安全を祈願するお祭りだそう。

低い峠を越えて掖上(わきがみ)へ。以前、この道をテクテク歩いたのは…っと、調べてみると6月24日だった。奇しくもちょうど3か月前ではないかbikkuri-02

掖上鑵子塚(かんすづか)古墳あたりには何かしら心ひかれるものがある。


掖上駅近くのこの風景も好き。
右は6月30日撮影。


どんどん南へ行くと、おお、彼岸花が。明日香村よりちょっと早いのかな。


風情ある集落も。
ああ、奈良大和路の風景はなんて平和なんやろ。季節の豊かさがめいっぱい感じられるわ~♪ とす~いすい。気持ちがいい。ついこの前の22日は汗かきかきだったというのに。


レンタサイクルを利用して、協力店舗に立ち寄ると、サービスがあったりする。

今回、ワタクシの場合は。

三光丸(さんこうがん)クスリ資料館」(御所市今住)では大判のタオルをゲット、途中休憩した「喫茶みき」(御所市柏原)で「おやつタイム」のセットが1割引(500円→450円)だった。



三光丸クスリ資料館では「あなたが初めてですよ。うれしいわ」と言われこちらもハッピーに。
「秋の奈良レンタサイクル」PRが行き届いていないようで。

三光丸クスリ資料館については、改めてレポートしま~す。

まだ行きたいとこがあるのにぃ、自転車の返却リミットは4時30分。

返してからもウロウロしていると、夕刻に。

御所駅を出て和歌山方面へ向かう電車。
夕闇迫る列車はなぜか胸キュン。どっか行きた~い。
それにしても、急に日が短く感じられて、真夏から晩秋へひとっ飛びみたいな季節の移り。

取材モロモロ終わりっ! お疲れさま。
もちろん自分へのご褒美も忘れなかったよ。
何だったのって? 東川酒店で「風の森」(露葉風仕込)だぜいicon22

Posted on 2010/09/25 Sat. 08:28 [edit]

category: 御所市

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25

唐招提寺観月讃仏会2010 

9月22日、明日香村をレンタサイクルで走り回った後、夕刻から唐招提寺の観月讃仏会へ。

招待状を頂戴していたのでありがたくお参りすることに。



しかし、お寺へ近づくほどに、和服姿や正装の人が多く、少々気後れ気味。

わが身といえば、ジーンズに大きなリュック、昼間どっと汗をかいた汚らしい姿。これは失礼なのではと思うものの、帰って汗を流すほどの時間もない。せっかくの招待状だし(こんな日に明日香でサイクリングというのがそもそもの間違い?)。

6月の開山忌以外には参拝することができない御影堂(みえいどう)が一般開放される。
新宝蔵前庭では野点席。

案内状には「野点席は、本年より先着五百名様とさせて頂きたく」とあるのを見て、まずは野点席へ急ぐあさましさicon10

席につけば、ゆったりとした空気が流れ、それはもう優雅な気分に(こんなカッコでゴメンナサイっ)。

お菓子はやはりお団子ふうなのね。添えられた萩の花がゆかしい。
ごちそうさまでした。

それから御影堂へ。
鑑真大和上とお月様への献茶の儀が行われているらしいが、真っ暗で何も見えない。

御影堂のお庭にしつらえられたお供え。

お月様は雲間に隠れたまま。

おそらく、そこにいる人すべてが、お月様出てくれないかなあと願ったはず。

すると、なんと、ほんとうにお月様が顔を出したのだ。

これは奇跡?
居合わせた人たちが思わず拍手。見ず知らずの人が同じものを共有したような空気が流れた。鑑真さんのお力だと思う。




感動して、それからお堂へ近づいて、釘付けになった。

先ほどまで、真っ暗だった堂内が、月光のせいか、ほの明るくなって全面の障壁画の青い色が1つの世界を浮かび上がらせていたのだ。
東山 魁夷(ひがしやま かいい)が10年の歳月をかけて鑑真和上のために描いたといわれる。

細かな部分まではわからなかったが、その青く深い色が忘れられない。

暗闇のなか、灯りのともされた金堂、足元の燈籠、うわついて境内に入ったときとまるで違う厳かな気持ちで、退出したのだった。





近鉄橿原線西ノ京駅で。


Posted on 2010/09/23 Thu. 19:51 [edit]

category: 大和の寺社

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23

明日香の彼岸花10.9.22 

この時期、明日香村へ所用ができると、ちょっとうれしい♪ いえいえ、かなりうれしい♪♪

で、9時過ぎに橿原神宮前駅からレンタサイクルで、ざざっと回ってきたので、彼岸花の様子をご紹介しま~す。

全体の印象としては、これから。今年は遅い!
来週中にピークがくるかな、という感じ。


これはよく咲いているほうかも。

いっせいに咲いたら見事だろうな、つぼみの群生。


ポツリ、ポツリ…


全体に見ると、赤色は見えない。
あの橘寺の所の棚田にも、素敵な曲線にも。


まあまあ咲いていたほう。
左は和田池畔から北を見たところ、右は飛鳥寺近く。



←今日いちばん咲き誇っていたで賞。


たくさんの彼岸花たちの、これから咲こうとするエネルギーをバシバシもらいながら、ペダルを踏んだ1日だった。


暑かったけれど、明日香村を走った後、さらに北へ藤原宮跡まで行く元気がわいたのは、そのおかげのような気がしている。ますます陽には焼けたけれど…^^;

そして、夕刻には、唐招提寺にいたワタクシicon61


1日お疲れさまのレンタサイクル(あ、唐招提寺まで走ったわけではありませんので、念のため)。

※稲淵へは行かなかったのですが、なららん♪さんがアップされています


Posted on 2010/09/22 Wed. 23:03 [edit]

category: 明日香村

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22

追悼 鷲塚前奈良国立博物館長 

前奈良国立博物館長で、仏像研究の第一人者(日本彫刻史)、鷲塚泰光(わしづか・ひろみつ)先生が9月16日に急逝された。
まだ72歳の若さだった。

今年1月にお目にかかったときは、とてもお元気そうだったので、悲報に接しショックを受けている。

といっても、お偉い鷲塚先生と特別親しかったわけでもないし、先生のご研究についても何も存じ上げないに等しい。

ただ、ワタクシの所属している2つの団体の顧問を引き受けてくださっていたので、いつもその存在は身近に感じていた。

奈良国立博物館特別支援団体「結の会」(上田トクヱ会長)は鷲塚館長のときに設立、館長を退かれた後も顧問として会の支えであった。

「結の会」設立5周年を記念して、九州国立博物館を訪問したときも、お忙しいなか同行してくださったことも忘れられない。

ワタクシの撮った写真の中にも、鷲塚先生の姿があってこみあげるものがある。
ここに、その写真を紹介して、在りし日の先生をしのびたいと思う。

2008年、九州国立博物館で


また、先生はとてもダンディでいらっしゃった。

何度かカラオケをご一緒したことも。
「先生、何を入れましょう」とお聞きしたら「枯れすすき」とおっしゃる。
ところが探しても見つからず、やっとこれかなあと「船頭小唄」ですか?
「おお、それそれ。そんな題名だったね」と大笑いをしたことも懐かしい思い出となってしまった。

ゆったりと語るような歌声は、聴く者の胸にしみ入る味があった。

やさしいまなざしと温かいお人柄に少しでも接することができたことはとても幸せだったと思わずにはいられない。


その温かさがストレートに表れている写真。
九州旅行の時、宿泊した旅館での1枚。

旅行から戻って、これらの写真をご自宅にお送りしたら、直筆の丁寧なお礼状を頂戴し、恐縮したことも記憶に新しい。




鷲塚先生、いっぱいの感謝をこめて、ご冥福をお祈り申し上げます。合掌

※鷲塚先生のお通夜、告別式は下記のとおり執り行われます。

通夜 9月20日(月・祝)18~19時
    場所 桐ヶ谷斎場
    〒141-0031
    東京都品川区西五反田5-32-20
    TEL 03-3491-0213

告別式 9月21日(火)15時
     場所 国柱会本部
     〒132-0024
     東京都江戸川区一之江6-19-18
     03-3656-7111

Posted on 2010/09/19 Sun. 21:04 [edit]

category: 追悼

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19

御所柿栽培人を訪ねて 

御所柿①
御所柿②
御所柿③

9月15日、金剛山の麓(御所市南郷)で御所柿をつくり続けていらっしゃる中坊成敏さんにお話を聞きに行った。

南郷(なんごう)はこんな所。
東に開け(写真左)、西には美しい山容の、白雲峰(高天彦神社の神山)がそびえる。


中坊さんはこの地で、富有柿(ふゆうがき)や平核無柿(ひらたねなしがき)などの果樹を中心に栽培されている。
御所柿の振興プロジェクトが動き出して、3年ほど前から約20軒の農家も着手したそうだが、それまでは中坊家1軒だけが栽培をしていたに過ぎない。

極上の味とたたえられ、江戸時代から幕府や宮中へ献上し、多くの書物にも書かれてきた御所柿がなぜ作られなくなったの?

そんなに美味しいのなら、これは売れるでしょ。
出回ったら、買いたいという人はいっぱいいるはず。

しか~し、中坊さんに言わせると「いいのは味だけなんです」。
あとは「ええとこなし」。

病害虫に弱い、見かけが悪い、奇形になりやすい、すぐに落ちる、毎年実らない…などなど、かわいそうなくらい悪口が続出。どうやら、育てにくい、安定した収穫が期待できない、というのが大きな理由のよう。原種の特性なのだとか。

たとえば、柿の蔕(へた)は普通、四角形なのに、御所柿の場合は五角形になったり、時には六角形などというのまで出現する。

(写真は、「御所まちネットワーク創」さんからお借りしたもの。)

わぉ、五角形の蔕なんぞに出合ったら、なんかうれしいような。
と思ったら、「御所柿振興プロジェクトチーム」でもこんな説明をしているのを見つけた。

蔕が五弁の「御所柿」に出会ったら「幸運な出会い」なのだと大いに喜んで食していただき、その食感と400年の歴史を味わっていただければ幸いです。

で、今年の収穫はあまり芳しくなさそうとのこと。

「実は今年はもうすでにほとんどの実が落ちてしまってね」と言いながら、中坊さんはお家の裏にある御所柿の木へ案内してくれた。

これは樹齢80年の御所柿。




農園の御所柿は今年、落果がひどく、すでに壊滅状態だという。
といっても、中坊さんは御所柿に頼っているわけではないから、余裕なんだけどね(と思う)。

これでは、いくら御所柿が極上、引く手あまたと言っても、栽培を御所柿に絞るのは危険すぎるというもの。

でも、御所(ごせ)で生まれた御所柿を、地元でつくる意義を強く感じたからこその振興プロジェクト。悲観しているわけではない。

「柿が落ちないようにする研究が進んでいるんですよ。今は、その研究成果待ちというところですかね」と中坊さん。

研究を進めているのは、奈良県果樹振興センター(五條市)。

研究次第では、御所柿が一般に出回る日もそう遠くないかもしれない。

フレーフレーicon09

Posted on 2010/09/18 Sat. 19:03 [edit]

category: 御所柿

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18

サイカチ 


御所(ごせ)まちの、西御所の南のはずれに、白龍大明神がまつられている。

お社を覆うように、まもるように枝を広げているのがサイカチの木。

そばに、奈良県の保護樹木だという説明がある(クリックで拡大)。

西柏町は、さいかしちょう、と読む(ルビほしいよね)。

この道を何度も、そうなのかあ、と思いながら、ただ通り過ぎていた。
サイカチの木は、ここから坂道を上がった所にもあって、この幹にもしめ縄が巻かれ、その下にも祠。

写真左のサイカチの木の下に、白龍大明神のお社(上の写真)がある。県道162号線御所停車場線沿い。道路の手前を葛城川が流れている。

ただ通り過ぎていたのだが、ま、こんな風情なので、なんとなく気になる木ではあった。

先日、9月15日、またまたここを通ってビックリ。
うわっ、な、なんなんだ!
巨大な豆のようなものがいくつもぶら下がっているではないか。

ワタクシ、こんなの見るの、初めてicon10





写真左は8月6日撮ったもの(気になっていたのね)、右が9月15日。

8月の時点ではそんな気配は全くなかったのに、1か月ちょっとのうちに実をつけたと思われる。


何だか物語が生まれそうなカタチ、ではありませんこと?
(向こうは葛城山)

サイカチさんって、何者?
ここでやっと調べる気になった。

ウィキペディアで調べてみる。
秋には長さ20-30cmで曲がりくねった灰色の豆果をつけ、10月に熟す。鞘の中には数個の種子ができる。種子の大きさは1cmほど。

豆果は皁莢(「さいかち」または「そうきょう」と読む)という生薬で去痰薬、利尿薬として用いる。

またサポニンを多く含むため古くから洗剤として使われている。
莢(さや)を水につけて手で揉むと、ぬめりと泡が出るので、かつてはこれを石鹸の代わりに利用した。
石鹸が簡単に手に入るようになっても、石鹸のアルカリで傷む絹の着物の洗濯などに利用されていたようである。(煮出して使う)

豆はおはじきなど子供の玩具としても利用される。

若芽、若葉を食用とすることもある。


ふーむ。すごい効用があったのね。
そして、この緑色の豆は秋になると熟して赤くなるということのようで(別名、カワラフジノキ、万葉集にも詠まれているのだそう)。

10月にまたここへ来てみよう。


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Posted on 2010/09/17 Fri. 15:29 [edit]

category: 御所市

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17

葛城の道 実りのとき 



9月15日、金剛山麓(御所市南郷)で、御所柿(ごしょがき)を栽培されている中坊成敏さんにお話を聞いた後、ぶらぶらと歩き始める。

稲穂が実りのときを迎えていた。
金剛・葛城山麓の斜面は金色に彩られ、豊穣感たっぷり。

東を向けば、大和三山、その背後に飛鳥、吉野方面の山々の連なりが美しい。


畝傍山(うねびやま)をのぞむ。


道を北へたどると九品寺(くほんじ)あたりでは大和三山がカメラにおさまる。


山からの水が音をたてて流れる。
ああ、ここには、日本の原風景がある、と思う。

この地のお米がおいしい、酒がうまい、のはこの自然の恵みがあればこそ、と実感。



以前(6年前か)、一言主神社の秋祭りの取材に行ったとき、当屋さんの家でいただいた新米のおいしさが忘れられない。
その名も高き吐田(はんだ)米だった。
ご飯だけで何杯も食べられそうな気がした(まさかそのようなことはいたしませぬが…いや、1杯ぐらいおかわりしたかも^^;)
きっと、ワタクシの大きな感動は表情にも(行動にも?言葉にも?)出ていたのだと思う、しばらくして編集室へ吐田米が贈られてきて、さらに忘れられない出来事となった。

こういった人情も活きている土地なのだ。

15日、一言主神社の鳥居から道を下って、お世話になった高橋家を訪ねてみた。
お留守のようでお会いできなくて残念だったが。
それにしても、玄関は開けっ放し、取り込んでそのままの洗濯物…
不用心なのではと思うが、よほどの遠出でもない限り、戸締まりなどはしない、そんな大らかな土地でもある。

景色も人情もワタクシの心を豊かにしてくれる葛城の道あたり。
ひとり楽しく歩き続けて、結局、御所駅まで行って行ってしまった~♪

御所取材は残すところ、あと1回(でいけるか)。

Posted on 2010/09/16 Thu. 07:02 [edit]

category: 御所市

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水上池で 



待ちこがれた秋の気配がしのびよって、朝まで一直線の睡眠がとれた9月14日は、元気ハツラ~ツicon14

西大寺までの所用も、自転車で行こっ。

ウワナベ、コナベからたどる大好きな道。

しかし、すいすいっとペダルを踏むのではなくて、ゆっくりキョロキョロ道草三昧だ。
どの池も、水量がちょっと少なくなっているカナ。雨、少なかったもんね。

上の写真は水上池で出合った光景。
白鳥と鴨がをツイーツイと気持ちよさげに浮かんでいる。
自転車を止めて、しばし見学。



と突然、白鳥の首が伸びて、何かをキャッチしたもよう。

一瞬のできごとだったけれど、アナタ、優雅なイメージだけではないのね。

水上池ではこんな場面にも遭遇。
亀やら鯉やらが何やら騒がしく。


これって以前、「なら大好き♪」の*ならら*さんが書かかれていた所でしょうか、ね。

Posted on 2010/09/15 Wed. 06:11 [edit]

category: 奈良市

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