かぎろひNOW
悠久の奈良大和路を一歩ずつ 風景、もの、人…との出会いを楽しみながら
滝坂の道から地獄谷へ

帰省中の娘が「地獄谷」へ行きたいというのでお伴をすることに。
5月2日、久しぶりに春日山原始林に分け入った。
したたる緑に息をのみながら緩い上り坂をどんどん行くと、山中に地獄谷石窟仏や春日山穴仏を拝することができる。
奈良ならではのすばらしい散策コースだと再認識した。
コース
破石(わりいし)町バス停→滝坂の道(柳生街道)→寝仏→夕日観音→朝日観音→首切地蔵→新池→地獄谷石窟仏→春日山石窟仏→春日山周遊道→近鉄奈良駅(約10㎞)
滝坂の道。
石だたみは、江戸時代に奈良奉行によって敷かれたという。

能登川のせせらぎ、野鳥の声、緑のシャワー、木漏れ日…
ああ、いきかえるぅ

この緑の重奏はどうだ!

滝坂の道でまず出会う寝仏(左が頭部)

三体地蔵菩薩磨崖仏

通り過ぎてから、おっと、「夕日観音」を拝さなかったことに気づく。
以前歩いてからだいぶ年数が経っているもので、忘れていることも多い(新鮮ではあるが)。
どうやらがけをよじ登ってぐるっと西へ回らないといけなかったみたい^^;
またこの次ということで…。
朝日観音

観音という名前で呼ばれているが、中央は弥勒仏、左右が地蔵仏だそうで。
文永2年(1265)の銘があるという。
首切り地蔵

江戸時代の剣客、荒木又右衛門が試し斬りしたという伝説がある。
お地蔵さんの赤い前掛けが新緑に映えていた。
ここで12時、お弁当タイムに(写真撮り忘れ~)。
※トイレあり
新池

高円山ドライブウェイをまたいで、いよいよ地獄谷へ。
地名表示は、その名も地獄


地獄谷石窟仏

凝灰岩をくりぬいた洞窟の壁に、仏像が線刻されている。
向かって右が十一面観音、左が薬師如来、中央が廬舎那仏(一説には弥勒菩薩)。
もう少し大きく。

平安時代の作とされるが、彩色がよく残っていること!
洞窟という環境がよかったのだろうか。
右の壁に妙見菩薩の線刻がある(らしい)。撮れなかった^^;
この後、春日山石窟仏(穴仏)をめざす。
石段あり、はしご階段あり、ふうっ。

春日山石窟仏(穴仏)は、東大寺大仏殿を建てるときに石材をとった後、彫られたものとみられている。東窟と西窟に分かれている。
説明書きによると、石仏は全部で18体あるというが、確認できたのは写真のものだけ。
これは西窟の地蔵菩薩4体。

こちらは大日如来を中心にしたもの。左端に天部像が見える。

久寿(きゅうじゅ)2年(1155)の銘があるという。
作者とみられる今如房の文字

帰りは、春日山周遊道路を通って奈良市街地へ。
道はうねっているので、時間はかかったけれど、新緑のトンネルを歩く道はとてもすがすがしい。
「地獄谷めぐりは、極楽めぐりやったね」とか言いながら、さわやかな季節を存分に味わった1日となったのだった。
この次は、秋に歩いてみたい。
紅葉はさぞ美しいにちがいない。

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