かぎろひNOW
悠久の奈良大和路を一歩ずつ 風景、もの、人…との出会いを楽しみながら
ゆりまつりのお酒

先日6月17日に行われた率川(いさがわ)神社「ゆりまつり(三枝祭)」のおさがりのお酒を頂戴した。
「飲めないので」と、ご指名にあずかった次第。
光栄、光栄♪
写真のとおり、紫色の瓶がとても美しい。
ラベルの、百合の絵とゆりまつりという字も、やさしい雰囲気。
「晃久」の落款。
「万葉日本画」などをお描きの三輪晃久さんの絵カナ(未確認です)。
瓶の入っていた箱に、下記の言葉が書かれてあった。
ゆり祭にお供えされたお神酒を撤酒としてお頒ちいたします
「撤酒」という言葉、恥ずかしながら知らなかった~
広辞苑を調べても書いてないので、その方面独特の言葉なのだろう…。
覚えとこ。
読み方は、てつしゅ、てっしゅ、でええのやろか。
下は、数年前に偶然通りかかって撮った、巫女による舞の奉納。手にササユリ、前にササユリ

TB: -- CM: 3
25
母の庭から

1週間前には咲いてなかったのに、咲きそうにもなかったのに、いやいやこんな植物があることさえわからなかった。
それなのに、前から咲いてましたよ~みたいな雰囲気がある。
百合の仲間なのだろうが、もう少し庶民的で、かわいい感じ。
まさか、1週間前、紫陽花にばかり気をとられていて、気づかなかった、とか。まさか、まさか。
この赤い花のそばに、こんな植物が。
1つだけ白い葉があると言えばいいのか、これが花なのか、よくわからないけれど、とても清楚でさわやか。

TB: -- CM: 4
23
高野山町石道

2004年世界遺産に登録された「高野山町石道(ちょういしみち)」約20㎞を、中学時代の友達4人で歩いたのは2か月前のこと。
九度山町(和歌山県)の慈尊院から高野山まで、1町(約109m)ごとに180基の五輪塔形の石柱が立つ。
もともとは弘法大師が木製の卒塔婆を建てて道しるべとしたもので、石造りになったのは鎌倉時代。
町石は、大師生誕地讃岐の花崗岩でできており、高さ3m。梵字と高野山までの残りの町数、寄進者の願文が刻まれている。
出発点の慈尊院境内に180番の町石があり、1番は高野山上の根本大塔境内に立つ。
実は、2か月前に歩いたとき、時間がなくなって、山上の数基は訪ねることができなかったのだ。
大事な忘れ物をしてきたように感じていたので、今日は、それを成就させるために高野山へ。

さらに、大塔から奥の院までの間にも36の町石があるというので、ここも歩いてみた。
巨樹の杉並木の参道に、苔むした町石が立ち、奥の院へと導いてくれた。
(上の写真は奥の院、左が根本大塔境内の1町石、下は奥の院参道に立つ町石。慈尊院から高野山までの町石道については、後日)

TB: -- CM: 0
22
近鉄ラッピング車両

近鉄新大宮駅で、ぼんやり電車を待っていたところ、対向車線に止まった電車がカラフル!
おお、例のラッピング車両やわ~と見とれていて、ハッと我に返りカメラを取り出したときには、すでに動き出した後。
写真は案の定ブレブレ。お許しを。
なら燈花会や西の京大池から見た薬師寺は、窓も含めて車両全体が彩られていて、目を見はった。
「大和は国のまほろば」と大きい書体で書かれた車両には、唐招提寺、春日大社、元興寺、薬師寺などの写真と、万葉歌まで。

次の3首が確認できた。
春日野の 浅茅が上に思ふどち 遊ぶ今日の日 忘らえめやも(巻10 1880)
勝間田の池はわれ知る蓮(はちす)無し 然(しか)言ふ君が鬚(ひげ)無き如し(巻16 3835)
大船に真楫(まかぢ)繁貫(しじぬ)きこの吾子(あこ)を韓国(からくに)へ遣(や)る斎(いは)へ神たち(巻19 4240)
いい選歌ですよね。
特に、3つ目は、光明皇后が、遣唐使として赴く藤原清河に贈った歌で、その後のドラマを知る後世の我々にとっては胸に迫るものがある。
清河は、光明皇后の甥(皇后の兄・房前の子)。特別な思いがあっただろう。
しかし、入唐した清河は結局日本に帰れず、唐で亡くなる。
その後、清河の娘(唐婦人との間に生まれた娘・喜娘)が日本に来て、父の屋敷跡に住んだという話もあるが、これはまた改めて。
最後尾は、せんとくん車両

TB: -- CM: 4
21
親子鹿

自転車で荒池周辺を走っていると、親子鹿に遭遇。
あわてて自転車を止め、がさごそとカメラを取り出したものの、かなり警戒している様子。
カメラを向けると、立ち上がり、去って行った。
驚かせてごめんね。ああでもかわいかったこと!

鹿愛護会のHPを見ると、
大人の牡鹿の平均体重は70㎏、仔鹿は生まれたときは約3000g、とか。
ちょっと人間と似てますね。ただし、お母さんの乳房は4つあるそうです。
http://naradeer.com/
TB: -- CM: 2
19
JR和歌山線

JR和歌山線は、和歌山駅と奈良県の王寺駅を結ぶ路線。
和歌山からは、紀ノ川に平行してほぼ東へ進み、五条駅あたりから北を向く。
今日、実家から奈良へ戻るとき、久しぶりにJR高野口駅から乗車した。
2両編成のワンマンローカル電車である。
私はこの路線の車窓風景が好きだ。
上の写真は、北宇智駅を離れ、もうすぐ吉野口駅に着こうとするときに撮った。
田園風景が美しいでしょ。
このあたりは近鉄吉野線とも平行して走る。
昔のようにボックスシートなら、旅気分が味わえて、もっと楽しいのだが。
それと、残念なことがもうひとつ。
北宇智駅のスイッチバックがなくなったことだ。
スイッチバックは蒸気機関車が走っていた頃の遺物なので不必要だったらしいが、なぜかつい最近まで健在で、これがなかなかおもしろかったのである。
北宇智駅で、列車はいきなり逆走を始め、別のレールに乗り換えて進行方向を向く。これに5分間くらいは要しただろうか。
地元では大ブーイングで、特に通勤通学時間帯にはイライラする人が多かったようだ。
また、このために踏切遮断時間が長く、自動車利用者からも不評だったと聞く。
しかしながら、私にとっては和歌山線の魅力のひとつだった。
同様に、これをお目当てに乗っている列車マニアも少なからずいたのではないだろうか。
「青春18きっぷ」の時期には、それとわかる人が結構乗っていたように思う。
全国的にも数少ないスイッチバック、観光的には残しておいたほうがよかったのでは、とかえすがえすも残念で仕方がない。
もっとも、五條市は観光に力を入れる気はなさそうだし、なくなってしまったのだから、愚痴ってもしゃあないか…。
TB: -- CM: 0
17
母の紫陽花

午後から雲行きがあやしくなって、これはひと雨くるぞ。雨あがりがシャッターチャンスだな。
と期待していたら、おしめりもなく、日が暮れた。
仕方がないので、夕方になって、あまり元気のない紫陽花たちを撮る。
今日を逃したら、来年だもんね。

先日の産経新聞のコラムで、紫陽花に触れて書かれていたのを切り抜きしたのがノートに挟んであった。
紫陽花の別名「オタクサ」は、シーボルトが愛人のお滝さんからつけたというのは有名な話。
それを、植物学者の牧野富太郎博士はカンカンに怒っていたことが、『花木ウォッチング100』(菱山忠三郎著)に書かれているのだそう。
シーボルトは勝手に和名を変更して愛人の名をつけ花の神聖をけがした、ケシカラン、というわけだ。
昭和2年の「植物研究雑誌」で、強烈な批判をして、最後に「アア可哀想ナ我ガあぢさゐヨ」と嘆いているとか。(以上は新聞の切り抜きからの紹介。原典を確認していないので、念のため。)
先生、そこまでおっしゃらなくても。と思いますが、シーボルトも牧野先生もこの花が大好きだったということでしょうね。
紫陽花はことのほか、日本人の心にひびく何かがあるのかもしれない。

母に花を贈り始めた最初が「墨田の花火」だった。
それが庭のどこにもないのがちょっとさびしい。
TB: -- CM: 2
16
秋篠川

秋篠川沿いのサイクリングロードを南へ走る。
川はお世辞にもきれいとは言えないけれど、唐招提寺の森が見え、続いて薬師寺の双塔が視野に入ってくるとき、奈良にいる喜びをかみしめる、と言っても大げさではないだろう。
早苗田の向こうに双塔が浮かぶこの季節もさわやかな感動がある。上の写真は3日前に撮ったもの。
それともうひとつ、新鮮な驚きがあった。
秋篠川の水量が多いのだ。
いつもは干からびた印象しかなかったのに、今回は、たっぷりの水をはらんで、水郷の趣さえあるではないか。唐招提寺の森を水面に映しているさまは、ハッとするほど美しい。

近くで作業中のおじさんに話を聞いてみた。
田んぼに水をひくため、川の水を溜めているとのこと。
川の何か所かでせき止めているらしい。
田植えの時期から10月頃まではこんな感じだという話からすると、私がよくこの道を走るのは、晩秋から初夏までの間ということか。そうかもしれない。
もうひとつの発見。
阪奈道路から大宮通りにおりてきたあたり、車量の多い道沿いに、こんな素敵な風情の一画があったなんて!

TB: -- CM: 2
15
民俗公園の花菖蒲

一昨日、奈良県立民俗博物館(大和郡山市矢田町)を訪ねたとき、もう閉館時刻が迫っていたのだが、せっかく来たからにはと、しょうぶ園だけは行ってみた。
何種類もの花菖蒲が気高く咲いていた。


しかし、この日は、2つの展覧会、矢田寺の紫陽花、民博公園の花菖蒲と、あまりにも欲張り過ぎのスケジュールで、やや反省。
花を愛でるのに、これではアカンわな。
矢田寺もほんとうはもっとゆっくり回りたかったのだが、時間がおしてきて、心を残しながら切り上げたのだった。
あの広大な民俗公園だって、きっと1日ゆったりできるにちがいない。
お花さん、お地蔵さま、ごめんなさい。
この次は、きっと、ゆっくりとおまいりさせていただきます<(_ _)>
TB: -- CM: 0
14