04 « 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.» 06

かぎろひNOW

悠久の奈良大和路を一歩ずつ  風景、もの、人…との出会いを楽しみながら

御所柿を食す  

御所柿(ごしょがき)を追っかけるほどに、食べてみたい気持ちがつのるばかり。

そんなある日、思いがけないメールがとびこんできた。

何時もブログを楽しく拝読させていただいて居りますが、今年は裏の年回りの上に猛暑の影響でどちらのお家の御所柿もかなりの不作のようですね。

実は我が家にも御所柿が1本ございまして、家主を差し置いて、実が(笑)NHKの歴史秘話ヒストリア「坂の上の雲」に出演しております。完全無農薬が取り柄で、虫喰いは多いですが美味しいと言っていただいて居ります。

霜月祭においで頂けましたら、当家も町屋ミュージアムとして公開(ガイドマップのHです)しておりますので、是非お声をおかけください。御所柿を召し上がっていたたきたく存じます。 


おおっ、うれしicon61 ワタクシ、舞い上がる♪♪

待ちに待った11月14日「霜月祭(そうげつさい)」の日、高野山麓の実家からの帰り、JR和歌山線御所駅で下車すると、まっすぐメールをくださったお家に向かった。

目ざす吉村邸は築170年の旧家。

当日は、町屋ミュージアムとして公開されていた。
多くは玄関先までだが、吉村邸は座敷にまであげて見学させてくれるサービスぶり。
貴重な資料をたくさん拝見させていただいた。

御所柿だっ♪

今年は例に漏れず吉村家の御所柿も不作で、実も小さいという。
形も不揃いだが、どこかかわいらしく、したわしくさえ感じるのは、ワタクシが追っかけていたせい?

いよいよ「いただきまぁす」

夢にまでみた御所柿。

朱色が濃い。

口に入れる。
これまで食べたどんな柿よりも甘いbikkuri-03

サクサクした歯触りではなく、もっちりとした食感。それでいてジューシー。

ただ、聞き及んでいた、ようかんやソフトクリーム、絹ごし豆腐の食感とはいささか違うような?

どうやら、食べ頃にはちょっと早いということのようだった。
それでも、御所柿の際だった甘さはじゅうぶん堪能できた。

熟れた御所柿を食べるのは、今後の楽しみにしよう。
切って出してくださったお皿の御所柿をぜ~んぶ平らげて、大満足。

実は、食事も用意してますので、と言われてびっくり。
まさかそんな、初めてのお宅でとんでもないとひたすら固辞。

したつもりだったが、それが「行者(ぎょうじゃ)弁当」だと聞いて、ちょっと心がゆらぐ^^;

名前は聞いたことがあったので、どんなんやろと興味がわいた。
厚かましくいただくことに。



右が本来の「行者弁当」

左は別注の特製。おさしみ付き。
ワタクシ、こちらをいただく。
ボリューム満点、お味もよくて、おなかいっぱ~い。
これにお吸い物まで。
(午後1時を過ぎていたのだが、実はワタクシ、霜月祭名物の「行者そば」でも食べようかとお腹をすかせていたのだ)

吉村家では、この日訪ねて来られる親戚の方やお友達のために、御所名物「行者弁当」でお接待をされているらしかった。
こちらでいただく方にはお刺身を付けるという心の配りよう。

ワタクシも友達の1人に入れてくださっていたとかで、身に余る光栄をいただいた次第。

思い出にのこる霜月祭となったのだった。

吉村さん、たいへんたいへんお世話になりました。
ありがとうございました。

スポンサーサイト

Posted on 2010/11/15 Mon. 08:27 [edit]

category: 御所柿

TB: --    CM: 8

15

野口家のあの木は 

11月4日、御所まちで配本を終えた後、蛇穴(さらぎ)の野口家を訪ねた。

表紙にお地蔵さんを掲載させていただいたうえに、御所柿(ごしょがき)をレポートしようというきっかけになった、とてもお世話になったお宅である。

掲載紙を持ってお礼に行くのが目的なのだが、あの御所柿がどんな実りを見せているのかとても楽しみだった。


右の写真は、7月7日

中庭に入らせていただく。
おお、やはり大っきいなあ。樹齢300年! 御所市内でもっとも歴史を刻んでいる御所柿と思われる。

「今年は実りがわるくてねえ」と野口夫人。

そういえば、金剛山麓で御所柿を栽培されている中坊さんも、奈良市内のH家の御所柿も不作だとおっしゃっていたっけ。
今年はどこも実りがよくないらしい。

木の上のほうは結構、柿があるじゃない?

素人目にはそのように見えるのだが、「こんなもんじゃないのよ」と先日のH夫人と同じことをおっしゃる。

そろそろ食べられるのでは? な~んて、下心見え見えで聞いているワタクシ。
「まだ、だめ、だめ。食べ頃ではないわね」とのこと。
ざ~んね~ん。

「霜月祭(そうげつさい)の頃くらいから食べられるかな。またどうぞ」
ヘヘッ、やはりお見通しだったわ^^; 
厚かましいかと遠慮する気持ちよりも、食べたい気持ちのほうがはるかに上回っているなあ。

帰りは南側の道をたどると、屋根の間から御所柿の木が見えていた。日本家屋と柿の木、大和路になんてよく似合うのだろう。これも日本の原風景やね。


野口家の裏庭にあるもうひとつの御所柿。
中庭のよりまだ古いと聞いていた木だ。背伸びして撮ってみる。

やっぱりちょっとさみしい風情カナ。



Posted on 2010/11/07 Sun. 09:24 [edit]

category: 御所柿

TB: --    CM: 4

07

柿の日  

10月26日は「柿の日」ということを、25日付けの奈良県メールマガジン「大仏さんのつぶより情報」で、ああそうだったと思い出した。



「10月26日は柿の日」と、日本記念日協会に正式に認定されたのは2005年だが、最初に提案したのは、奈良県の生産者だったという。

正岡子規の、有名な「柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺」が詠まれたのが、明治28年(1895)10月26日であるという話を紹介して、この日を柿の日にできないものかと呼びかけたのが、2002年の全国カキ研究大会でのこととか。

明治28年10月26日、正岡子規は、奈良の旅館「對山樓(たいざんろう)」に泊まる(現在は和風レストラン「天平倶楽部」。子規の庭もつくられている)。

句は法隆寺だが、実は東大寺の鐘を聞いて詠んだというのが通説。

そして、食べていたのは、どうやら「御所柿」らしい。

俳句雑誌『ホトトギス』(明治34・4・25 )に「御所柿を食ひし事」というタイトルの一文があって、對山樓に投宿したことが綴られている。

…三日ほど奈良に滞留の間は幸に病気も強くならんので余は面白く見る事が出来た。この時は柿が盛(さかん)になっておる時で、奈良にも奈良近辺の村にも柿の林が見えて何ともいえない趣であった。柿などというものは従来詩人にも歌よみにも見離されておるもので、殊に奈良に柿を配合するというような事は思いもよらなかった事である。余はこの新たらしい配合を見つけ出して非常に嬉しかった。

或夜夕飯も過ぎて後、宿屋の下女にまだ御所柿は食えまいかというと、もうありますという。余は国を出てから十年ほどの間御所柿を食った事がないので非常に恋しかったから、早速沢山持て来いと命じた。やがて下女は直径一尺五寸もありそうな錦手の大丼鉢(どんぶりばち)に山の如く柿を盛て来た。さすが柿好きの余も驚いた。


柿も旨い、場所もいい。余はうっとりとしているとボーンという釣鐘の音が一つ聞こえた。彼女は、オヤ初夜が鳴るというてなお柿をむきつづけている。余にはこの初夜というのが非常に珍らしく面白かったのである。あれはどこの鐘かと聞くと、東大寺の大釣鐘が初夜を打つのであるという。東大寺がこの頭の上にあるかと尋ねると、すぐ其処ですという。余が不思議そうにしていたので、女は室の外の板間に出て、其処の中障子を明けて見せた。なるほど東大寺は自分の頭の上に当ってある位である。


先日、金剛山麓で柿を栽培されている中坊成敏さん(奈良県農業協同組合葛城柿部会副部会長)に、御所柿のことをお聞きしに行ったとき、おもしろい話をうかがった。

10月26日に、子規が對山樓で食べた柿は「御所柿」ではないのではないか、と中坊さんは長らく思っていたという。

なぜなら、御所柿が実るのは晩秋で、柿の中でもいちばん遅い、11月下旬。10月26日に御所柿はまだ食べられないだろうと、栽培家ならではの視点で、中坊さんはそのように考えていらっしゃった。

子規が「まだ御所柿は食えまいか」と聞いているあたり、子規自身も御所柿の実りは遅いと認識していたというふうにみてとれる。

ところが、中坊さんはその考えを否定せざるをえない日がくる。
ある年の10月初旬に桜井のほうからいただいた御所柿を見て驚いたという。なんと食べ頃の赤い実だったというのだ。
その後の経験などから、御所柿にはどうやら実りの時期が大きく違う2つのタイプがあるようだというのが、今の中坊さんの考えである。

という話から、子規の食べた御所柿は、御所(ごせ)あたりで一般にいう御所柿とは違う、もうひとつのほうだったとみられる。

※10月26日柿の日
【奈良の柿無料配布イベント】
10時~ 法隆寺前(生駒郡斑鳩町) 先着500名に。
11時~ 国立博物館新館前(奈良市登大路町)先着1,000名に。
 

 【「奈良の柿検定」プチプレ検定&みんな集まれ!柿クイズ大会】
11時~15時
馬見丘陵公園・集いの丘「花なら広場」
(「全国都市緑化ならフェア」会場/北葛城郡河合町) 
 
問合せ=県農業水産振興課 0742-27-7443

さらに12月12日(日)には「第1回 奈良の柿検定」も行われる。
ただいま挑戦者を募集中。

【第1回 奈良の柿検定】
12/12(日) 受付:13時半 試験:14時~
ゲーム大会・くだもの試食:14時40分~
合否発表・合格証交付:15時40分~

県社会福祉総合センター(橿原市大久保町)
定員=一般の部100人/小学生の部(高学年向き)50人。
受験料無料。申込方法等くわしくは下記より。〆切=11/26。
問合せ=県果樹研究会事務局 0747-24-0061
 http://www.kajuken.jp/


Posted on 2010/10/26 Tue. 06:54 [edit]

category: 御所柿

TB: --    CM: 6

26

奈良市内に樹齢200年の御所柿 

御所柿①
御所柿②
御所柿③
御所柿④

御所柿(ごしょがき)についてレポートしていたら過日、naraclubさん から、かぎろひ掲示板に書き込みをいただいたことがあった。

御所柿の五弁のヘタは幸運の印・・・実は私、毎年ご近所から御所柿をいただいているのですよ^^それも五弁のヘタで!(よかったら過去記事ですがこちらに写真を載せています。http://naraclub.blogspot.com/2008/11/blog-post_12.html)
今年も分けていただけるかどうかわかりませんが、もしその時はお裾分けさせていただきますね。見た目はもう一つだけど、お味は本当に美味しいのです!「これは貴重な柿なのよ」と言っていつも少し分けていただいてます。


奈良市内に御所柿の木があったことに驚き、うれしくて、(厚かましくも)その日を心待ちに。

御所柿の実りはだいたい11月だから、もう少し先ね、と思っていたのに、意外に早く出合いはやってきた。

先日(10月5日)のことだ。
「NARA コテンパンダン展 TANI KISAKO art*art*art」開催中の奈良倶楽部さんを訪ねた時、
たまたまそこに御所柿の持ち主(贈り主)Hさんがいらっしゃっていた。

naraclubさんが声をかけてくださり、わざわざお家まで案内していただく幸運に恵まれた♪

小躍りしながらついていくワタクシicon61
まさか奈良市内で御所柿の木にめぐりあえるとは! それもこんなに早く!!

H家は、江戸後期の建物だという風格のある旧家だった。
太い梁やかまどに興奮しながら、お庭を抜けると、畑があり、そこに柿の木が3本あった。
このうち2本が御所柿。
200年以上は経っているはずだという。



おお、御所柿だぁ! 
少し色づいて、ああやっぱりあの形。やっぱり実は小さいのね。と感動の確認。

すっかり葉を落としているとはいえ、小粒の御所柿がいっぱい(のように見えた)。

ところが、Hさん「例年はこんなものではない」とおっしゃる。
もっと、もっと、鈴なりのような実りなのだそう。
今年は、カラスが「柿の木が黒く見えるほど」やってきて、あっという間に食べられたとか。

それでも、ワタクシにとって、思い入れのある御所柿に、奈良市内で出合えたことは大きな収穫だったicon22

H家のお庭の祠と屋根の上の鍾馗(しょうき)さん


かまどのお供え


高野山麓の実家から、へっついさん(かまど)が姿を消して久しいので、一瞬子ども時代にもどったような錯覚に陥り、遠い記憶がよみがえった。

人のご縁やつながりに感謝の日々。
ブログを始めてからなにかそういう輪がどんどん広がっている実感がある。

Posted on 2010/10/09 Sat. 11:12 [edit]

category: 御所柿

TB: --    CM: 6

09

御所柿栽培人を訪ねて 

御所柿①
御所柿②
御所柿③

9月15日、金剛山の麓(御所市南郷)で御所柿をつくり続けていらっしゃる中坊成敏さんにお話を聞きに行った。

南郷(なんごう)はこんな所。
東に開け(写真左)、西には美しい山容の、白雲峰(高天彦神社の神山)がそびえる。


中坊さんはこの地で、富有柿(ふゆうがき)や平核無柿(ひらたねなしがき)などの果樹を中心に栽培されている。
御所柿の振興プロジェクトが動き出して、3年ほど前から約20軒の農家も着手したそうだが、それまでは中坊家1軒だけが栽培をしていたに過ぎない。

極上の味とたたえられ、江戸時代から幕府や宮中へ献上し、多くの書物にも書かれてきた御所柿がなぜ作られなくなったの?

そんなに美味しいのなら、これは売れるでしょ。
出回ったら、買いたいという人はいっぱいいるはず。

しか~し、中坊さんに言わせると「いいのは味だけなんです」。
あとは「ええとこなし」。

病害虫に弱い、見かけが悪い、奇形になりやすい、すぐに落ちる、毎年実らない…などなど、かわいそうなくらい悪口が続出。どうやら、育てにくい、安定した収穫が期待できない、というのが大きな理由のよう。原種の特性なのだとか。

たとえば、柿の蔕(へた)は普通、四角形なのに、御所柿の場合は五角形になったり、時には六角形などというのまで出現する。

(写真は、「御所まちネットワーク創」さんからお借りしたもの。)

わぉ、五角形の蔕なんぞに出合ったら、なんかうれしいような。
と思ったら、「御所柿振興プロジェクトチーム」でもこんな説明をしているのを見つけた。

蔕が五弁の「御所柿」に出会ったら「幸運な出会い」なのだと大いに喜んで食していただき、その食感と400年の歴史を味わっていただければ幸いです。

で、今年の収穫はあまり芳しくなさそうとのこと。

「実は今年はもうすでにほとんどの実が落ちてしまってね」と言いながら、中坊さんはお家の裏にある御所柿の木へ案内してくれた。

これは樹齢80年の御所柿。




農園の御所柿は今年、落果がひどく、すでに壊滅状態だという。
といっても、中坊さんは御所柿に頼っているわけではないから、余裕なんだけどね(と思う)。

これでは、いくら御所柿が極上、引く手あまたと言っても、栽培を御所柿に絞るのは危険すぎるというもの。

でも、御所(ごせ)で生まれた御所柿を、地元でつくる意義を強く感じたからこその振興プロジェクト。悲観しているわけではない。

「柿が落ちないようにする研究が進んでいるんですよ。今は、その研究成果待ちというところですかね」と中坊さん。

研究を進めているのは、奈良県果樹振興センター(五條市)。

研究次第では、御所柿が一般に出回る日もそう遠くないかもしれない。

フレーフレーicon09

Posted on 2010/09/18 Sat. 19:03 [edit]

category: 御所柿

TB: --    CM: 4

18