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かぎろひNOW

悠久の奈良大和路を一歩ずつ  風景、もの、人…との出会いを楽しみながら

舟塚古墳の現地説明会へ 

法隆寺のすぐ近く、法隆寺観光センター前の大きな駐車場の中にポツンとあった丸い植え込みが、

230909以前の姿
↑会場の掲示写真より


掘ってみたら古墳(円墳)だったなんて、奈良ならではというか、おもしろくて、現地説明会に行ってきました。

説明会は9月9日の午前中(10:00~12:00)だけだったせいか、報道が大きかったことにもよるのでしょう、ワタクシが着いたのは10時少し前でしたが、すでに多くの人がつめかけていました。

230909駐車場
↑左の建物は法隆寺iセンター。舟塚古墳は、その奥

230909見学者

斑鳩町教育委員会と奈良大学文学部文化財学科により調査されました。
説明してくださったのは、奈良大学の豊島直博先生。

230909豊島先生


6世紀後半の築造とみられますが、藤ノ木古墳よりも古いそうです。

並んで、やっと見学できましたー

230909石室

横穴式石室。石室は右片袖式で南東方向に開口。羨道部、石室の奥壁と側壁の上半分、天井石は失われています。

2人が埋葬されていたとみられていますす。
出土した須恵器の年代がずれている(6世紀中頃と6世紀末)のもその理由の一つとか。

おもな出土遺物(現説資料から)
①武器類 大刀2振、鉄鏃(※数量については確認中)
②馬具類 轡、辻金具、鉸(※他の種類については確認中)
③玉 類 琥珀玉11点、埋木玉1点
④土器類 37点
       須恵器:子持壺1点、台付壺2点、高杯4点、杯身16点、杯蓋8点、壺3点
       土師器:壺2点、坩1点


230909辻金具

230909須恵器2

出土状況

230909土器出土状況
↑会場の掲示写真から

出土品には、藤ノ木古墳のような豪華なものはなく、質素な印象で、被葬者は地元の小豪族ではないかと、豊島先生は話されていました。 

この日の夕方までに埋め戻されたようです。

  

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Posted on 2023/09/09 Sat. 22:19 [edit]

category: 発掘情報・古墳

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09

塚穴山古墳、非公開に 

5月16日、天理駅から歩いて「なら歴史芸術文化村」へ行った日(⇒)、道中立ち寄るのを楽しみにしていたことが2つとも残念なことに。

ひとつは、まあワタクシの事前チェックミスなのですが。

230516近鉄電車展

↑天理参考館で開催中の「近鉄電車展」を観ようと思っていたら、あら、休館日やん(-_-;)


もうひとつは、塚穴山古墳。
行こうとしたら、

230516塚穴山古墳


↑この貼り紙では、第一部事務室へ申し出たら、見学できる? て思いません?

実は、歴史探訪のコースに入れるとしたら、外せないと思っておりまして。これまで何度も見学はしているのですが、何度でも見たいし、まだの方には見せたい、気持ちなんですよねえ。

2305塚穴山古墳

破壊されて、玄室・羨道の天井石はないのですが、巨石を用いた横穴式石室には目を見張るものがあります。石舞台に匹敵というか、全国的にみても有数の規模ではないでしょうか。

第一部事務室を訪ねてみることにしました。

230516高校
↑天理高校。立派な建物ですね~

事務室にたどり着く前に、学校関係者につかまり(不審がられた?)、用件を聞かれたので、塚穴山古墳のことをお聞きすると
この4月から非公開になりました、そうですよ。

ええ~っ、これはお宝だと思うんですけどねえ。天理高校の敷地、管理のようなので、しゃあないんですかね。
高校で大事にされて、歴史教材なんかに使われているのならいいのですが、ちょっとのぞいたら、草ぼうぼうでしたよ。

Posted on 2023/05/19 Fri. 08:13 [edit]

category: 発掘情報・古墳

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19

富雄丸山2・3号墳は前方後円墳の可能性 

1月28日、29日に実施された「富雄丸山古墳」の現地見学会では、北東に隣接する2号墳、3号墳も公開されていました。

2301292号、3号墳


2号墳には横穴式石室が

230129横穴式石室

230129横穴式石室2


3号墳

2301293号墳

奈良市がレーザー測量を実施したところ、3号墳には埋葬施設がない、両古墳の間を区画する溝がない、ことが判明。これらの結果を踏まえると、2号墳が後円部、3号墳が前方部となる、全長40mの前方後円墳の可能性があるとのことです。

Posted on 2023/02/02 Thu. 18:52 [edit]

category: 発掘情報・古墳

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02

盾形銅鏡と蛇行剣 

1月29日、富雄丸山古墳の現地見学会に行ってまいりました。

230129富雄丸山古墳


なんといっても驚きは、盾形の銅鏡と、曲がりくねったなが~い剣ですよね。

実物は、保存処理のために見ることはできませんでしたが、同じ大きさの模型や、わかりやすい図などが掲示されていて、世紀の発見を感じることができました。

盾形銅鏡。「鼉龍(だりゅう)文盾形銅鏡」と名づけられました。
読めへんやん。書けへんやん。画数が多すぎて…どんな文字やねん。
こんなんです。

230129だ

鼉龍って何やねん。
東京国立博物館の「鼉龍鏡」(重文)の説明を読むと⇒
鼉龍とは想像上の動物で、ワニの一種ともいわれている。この鏡は主として中国の環状乳神獣鏡をまねて作られた仿製鏡で、乳をめぐる蟠龍の長くのびた胴の上に神像と口に棒状のものをくわえた小獣形をおく。神像と蟠龍が頭を共有しているのがこの種の鏡の特徴である。


のだそう。

コトバンクの説明がわかりやすい。
古墳時代の仿製(ぼうせい)鏡の一種。内区の主要図像として,4ヵ所の乳(にゆう)(突起)にからむように長大な体軀をもつ怪獣像が配され,この像が古代中国の,ワニに似るという空想上の動物〈鼉竜〉を連想させることからこの名がつけられた。
しかしこの怪獣像は,中国製の画文帯環状乳神獣鏡を手本とし,そこにある神仙を背にのせた竜虎のたぐいの像を見て,古墳時代の鏡工人がさらに想像をはせて独自の怪異な像に作りかえたものである。


中国の鏡を真似たものの、日本の鏡工人が独特のデザインに変えた んですね。

当日いただいた資料から

230129だ龍文盾形道鏡
↑長さ約64㎝、幅約31㎝。鼉龍文。背面中央に鈕(ちゅう)


それにしても、盾形の銅鏡はこれまでに出土例がないとのことで、すごい発見ですね。
国宝になりそう。


もうひとつの発見、蛇行剣。現地見学会配布資料の表紙から。

230129蛇行剣

長さ約267㎝

230129蛇行剣4


発掘現場

230129蛇行剣2

寒い日でしたが、熱気あふれる現場でしたー。

当日配布された資料

230129資料

230119資料2

ダウンロードできます。⇒

以前の、富雄丸山古墳の現地説明会⇒★

Posted on 2023/01/30 Mon. 21:42 [edit]

category: 発掘情報・古墳

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国指定史跡 ナガレ山古墳 

11月19日に牧野古墳(⇒)へ行った後、ナガレ山古墳にも立ち寄りました。

きれいに復元されていて、いわゆる古墳の厳粛な、というかちょっとコワイ、というような雰囲気はありませんが、これはこれでありがたいですね。

五色塚古墳を思い出しました⇒
まあ規模はそれよりも小ぶりで、海も見えませんが(笑)

上ってみましょう。

221119ナガレ山古墳へ

221119ナガレ山古墳

墳丘の裾と中段には、ずらりと円筒埴輪が並んでいますが、発掘調査で確認されたとおりに復元されたものだそうです。 

この古墳のいちばんの特徴は、墳丘内通路とか。↑くびれ部やや前方部寄りに円筒埴輪列で区画されている部分。

221119墳丘内通路


後円部で

221119後円部から

やっぱり見晴らしがいいですよ

221119後円部から3

221119後円部から2

埴輪を並べた復元をしているのは東側だけで、西側は芝を貼って整備されています。上空から見るとオモシロイ。

2211文化遺産ページより
↑文化遺産オンラインから拝借⇒

詳しくは、奈良県歴史文化遺産データベース⇒

Posted on 2022/12/04 Sun. 14:11 [edit]

category: 発掘情報・古墳

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